小売業の基幹システムを任せられる会社はどこか?

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小売業の基幹システムを開発する際は、企業の成長を支援するシステムを検討しますが、自社開発するケースは少なく、小売業基幹システムの開発が得意なシステム会社に任せることが大半です。適切なシステム会社には前提と4つの条件があり、これらが自社に適合する会社に任せることが成長の礎になります。

どのような会社が小売業基幹システムを任せるに適しているのか?

小売業基幹システムを新規開発もしくは再構築する際の選択肢は複数ありますが、短期間で安価に、しかしながら高い効果を実現するには、既存のパッケージソフトを基盤にしてそのまま、もしくは、ほんの少しだけ自社仕様にカスタマイズして導入する方法が最有力候補になります。この場合には、開発から導入・運用の至る所でシステム会社が関わります。従って、小売業基幹システムの導入にはシステム会社の選択が最も重要なのですが、システム会社と言っても規模の大小や事業の安定性、企業体制や得意分野など様々です。

 

では、どのようなシステム会社に小売業基幹システムを任せるかですが、規模はさほど重要ではなく、経営が安定していることが重要です。多くはないのですが、貧すれば鈍するの故事もある様に、経営が不安定な企業は有る事無い事を約束し、稼働後に逃げるようにして離脱する例があります。また、企業体制に関しては、パッケージソフトを作成するのみならず、カスタマイズ開発と導入、そして保守まで行える体制を持って、これらのサービスを安定的に提供し続けなければなりません。さらには、小売業基幹システムが得意分野であり、この分野に対する幅広いサービスを提供することができる会社が任せるに足る会社であると言えます。

 

ここで言う幅広いサービスには、周辺機器への接続実績のみならず、自社と情報を共有する企業つまり卸売業の販売管理システムの導入実績を数多く持っていることが理想的です。昨今の小売業は、上流工程を担う企業と密接に情報共有し、売場改善や流通過程の改革を断行しつつ、ローコストオペレーションを推進して価格競争に打ち勝つ必要があります。当然ながら小売業が単独で成し得ることではないので、小売業基幹システムにおいても卸売業者の全面的な協力を得る必要があり、この際に卸売業の事を熟知している会社に依頼することが実現への近道になります。

 

では次に、小売業基幹システムを任せるべき会社の4つの条件を見ていきましょう。

条件①:小売業基幹システムの基盤になるパッケージソフトの適合度

小売業基幹システムを新規開発もしくは再構築する際に、短期間で安価に、しかしながら高い効果を実現するためには、既存のパッケージソフトを基盤にしてそのまま、もしくは、ほんの少しだけ自社仕様にカスタマイズして導入する方法が最有力候補であると先に記述しましたが、既存のパッケージソフトを基盤にしても、カスタマイズが多くなれば導入までの期間が長くなるのみならず、費用もかさみます。そうならないためには、可能な限り自社の業務をパッケージソフトに合せることが重要になるので、言い換えれば自社業務に適合したパッケージソフトの選択であり、つまりは自社業務への適合度の高いパッケージソフトを作成もしくは販売している会社の選択なのです。

 

では、どのように自社業務への適合度を判断すれば良いでしょうか。

パッケージソフトの仕様や機能、対象範囲や入出力情報の使い易さの確認は重要ですが、同業他社への導入実績やその取扱商品、企業規模の確認が必要であるのみならず、紹介される導入事例が自社の業務や現状の課題点にどれほど重なるのかの確認も大切です。

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条件②:小売業基幹システムを任せるシステムエンジニアの質

自社の業務に適合したパッケージソフトを基盤にした小売業基幹システムの構築プロジェクトを、安心・安全・円滑に進めるためには、プロジェクトを任せるシステム会社の担当するシステムエンジニアの質も重要な要素になります。ここで言うシステムエンジニアの質には2つあり、1つは担当する業務を詳しく理解していること、もう1つはIT技術に強いことです。

 

昨今は、かつてに比べて小売業基幹システムの対象範囲が広くなっているので、必要な技術が広範囲になり、かつ難易度も高くなっており、技術の学習を優先するあまり多種多様な業務の知識習得が疎かになっている様に見受けられます。非常に残念な傾向ではありますが、このような時代の中でも業務に詳しいシステムエンジニアが多く在籍している会社であれば、業務を最初から詳しく教えなければならないとか、そもそも業界用語が分からないといったプロジェクトに対する甚大な障害が圧倒的に減少します。しかも、小売業基幹システムの基盤になるパッケージソフトに精通しているシステムエンジニアであれば、費用がかさむカスタマイズを回避して、運用を変更することで対応可能な提案を期待することができ、結果的に費用の抑制につながることになります。さらに、業種特化したシステム会社のベテランシステムエンジニアは、同業他社の業務を深く広く熟知しているので、既存の業務手順に対する改善提案をしてくれるかもしれません。

 

IT技術に関して、システムエンジニアは誰でも技術に強いと誤解されている方も多いのですが、システム業界では、発注者から直接受注する会社が、業界用語でいう上流工程としての要件定義や全体管理などに特化し、その下請システム会社が実際のプログラム開発などを担当するという、いわゆる多重下請構造が見受けられます。この場合は、直接受注するシステム会社のシステムエンジニアはプログラムをほとんど作成できなかったり、技術的な要件を把握できないことがあると少なからず聞きます。今後はクラウドの利用や、使い勝手の良い画面を作成する上で技術の重要性が高くなるので、技術に強いシステムエンジニアが在籍しているシステム会社の選択が小売業基幹システムの実現範囲を広げることにつながります。

条件③:小売業基幹システム開発の体制

小売業基幹システムの開発には、これを担うシステム会社の体制も重要な選択考慮点です。計画されたスケジュールを適切な費用で実行するためには、適時適切な体制を組めるシステム会社である事が必須要件です。管理体制や役割分担が明確であり、パッケージソフトに詳しいシステムエンジニア、業務に精通したシステムエンジニア、技術に強いシステムエンジニアそれぞれが不足なく在籍し、カスタマイズの際のプログラム開発は受注したシステム会社のシステムエンジニアが行い、進捗管理や品質管理が基準値を満たしている、といった様々な観点の検討も必要です。

 

なお、開発期間の短縮や費用の低減に関する裏付けも確認しなければなりません。既存のパッケージソフトを基盤にしてそのまま、もしくは、ほんの少しだけ自社仕様にカスタマイズして導入する方法は開発期間の短縮や費用の低減に有効ですが、カスタマイズのプログラム開発を人件費の安い海外で行ったり、プログラムをゼロから行わずに有償無償の便利ツールを多用するシステム会社もあります。これらの採用が開発中もしくは運用開始後に問題になるケースがあると聞きます。システム会社の体制の確認と併せて、安かろう悪かろうではない、正当な理由を説明できるシステム会社であることが必要です。

条件④:小売業基幹システム稼働後の保守

小売業基幹システムの開発を任せる会社を選定する際には、任せようとするシステム会社に対して稼働後の保守体制を確認することも重要です。様々な理由により、要件定義から開発そして稼働までと稼働後の保守の体制が相違する場合が多く見受けられます。それ故ではないと推察しますが、稼働後の運用において、発生する問い合わせへの回答や障害の復旧対応に時間を要するとか、対応可能なシステムエンジニアと連絡を取ろうとしてもたらい回しにあった挙句に、応対するシステムエンジニアがパッケージソフトや業務に詳しくなく運用に支障が発生したという話を聞きます。

 

開発よりもむしろ運用する期間が長いので、小売業基幹システムを任せるシステム会社を選択するときには、システム会社の保守体制は明確になっているか、保守の担当者はパッケージソフトや業務に詳しいか、開発・導入時のシステムエンジニアと適時適切に連携されるか、平日9時から17時までのみならず、夜間や早朝、土日や祝祭日(年末年始含む)も問い合わせや障害復旧の対応ができるのかを明文化された形で入手し、自社のシステム運用に支障がない事を確認する必要があります。また、法令等の変更や基本OSサポート切れ等に対応するために、パッケージソフトの機能追加が必要な場合があり、この際には、有意なバージョンアップを安価に受けられることを事前に確認することも必要です。

小売業の基幹システムを任せられる会社はどこか ~まとめ~

ここまで、小売業基幹システムの新規開発もしくは再構築に際して、任せるに足るシステム会社の4条件を解説しました。昨今は自社の業務に適合したパッケージソフトをそのまま、もしくは、ほんの少しだけ自社仕様にカスタマイズした導入が増加しており、その場合は、小売業基幹システム開発の前提を備えたシステム会社の、①基盤になるパッケージソフトの適合度②任せるシステムエンジニアの質③開発の体制④稼働後の保守を明文化した形で入手し、それらが自社に適合しているかを吟味・検討することが必要です。

2020/7/21