基幹システムを活用した「見える化」で業務を効率化する

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小売 学び 

誰しも一度は聞いたことのある「見える化」という言葉、「見える化で業務を効率的に!」といった文面で語られることが多いですが、みなさん「見える化」、していますか?

私は、いつか家を買うために、毎日の支出を「見える化」しようと家計簿をつけ始めました。レシートを忘れずに受け取って金額を付けていくと、毎日のコンビニ通いで意外と無駄遣いしていたことが分かり、コンビニでの購入金額の上限を決める等して節約を意識するようになりました。家計簿を付けて毎日の支出を「見える化」したことで無駄遣いに気付き、具体的な改善のための行動がとれるようになって、めんどうくさいという気持ちから逃げずに支出の「見える化」を行ってよかったなあと思います。

この私の例は、一般家庭における「見える化」ですが、ビジネスの場においても「見える化」の効果は絶大です。方法は様々ですが、昨今ではITを駆使した最新技術の導入等が挙げられるのではないでしょうか。今回は、最新技術ではないですが、企業の事業運営には欠かせないものである基幹システムを用いた「見える化」について考えていこうと思います。

そもそも「見える化」って?

「見える化」とは、端的に言うと普段目に見えていないものを見えるようにすることです。「見える化」という言葉が使われるようになって久しいですが、この「見える化」という言葉はいつどこで生まれたかご存知でしょうか。

もともとは、2000年以前にトヨタ自動車が業務改善活動の一環として提唱した「目で見える管理」のことであり、それがいつの日か「見える化」と呼ばれるようになりました。例えば、生産ラインで何か異常が発生した際に、どこでどんな異常が起きたのか把握できなかったところを、ランプを点滅させることによって異常発生箇所を特定する、といった改善が行われました。元は生産現場で生まれた言葉ですが、その汎用性・有用性からビジネスの場にも取り入れられています。小売業も例外ではありません。例えば店舗間で商品の在庫状況を共有することで、商品の在庫が切れてしまった場合の商品の移動をスムーズに行えるようになったり、商品の発注時に納品予定数を確認できるようになっていれば発注数をコントロールできたりと、「見える化」の恩恵は多岐にわたります。

しかし、ここで気を付けなければいけないのが、見えないものを見えるようにするだけでは意味がないということです。「見える化」したものを活用して初めて効果が出るのです。なぜ「見える化」したいのか、何を「見える化」したいのか、「見える化」したものをどう扱えば目的を達成することができるのか、思考と行動を変えることでようやく「見える化」の価値が発揮されます。

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小売業基幹システムを用いた「見える化」について考える

今までは、ビジネス全体における「見える化」について語ってきましたが、次はミクロな視点から考えていこうと思います。弊社の製品は小売業・流通業のお客様向けの基幹システムですが、その中でも小売業に注目し、店員、メーカー、購買層の3つの視点から、何を「見える化」したいか、「見える化」によってどのようなメリットが挙げられるかご紹介します。

店長・店員にとっての「見える化」―基幹システムと発注業務

店舗で働いている店長、店員の方々が「見える化」したいものには、どういったものが挙げられるでしょうか。

例えば発注業務の場合は、今から発注する商品の在庫数量や前回の発注数、納品予定数等が「見える化」したいものだと思います。実際に、データとしてこれらを把握しながら発注できているでしょうか?

中には、発注者の勘や経験頼りで発注をされているところもあるかと思います。しかしこのやり方には、発注業務が属人的になることで、発注者が不在の際に発注業務が滞ってしまったり、適切な量の発注ができなかったりといった問題があります。深刻な人手不足が続く小売業界で、業務が属人的になってしまうのは大きな損失となってしまいます。

少ない人手でも、経験者が退職してしまっても、誰でも効率的な業務が行えるようになる、これこそ理想の業務体制ではないでしょうか。そして、そのために「見える化」が必要なのです。

基幹システムでは、商品の発注、納品、仕入、在庫等の小売業の根幹を支えるためのデータを細かく保存しています。基幹システムを使い、発注業務で必要となる情報を「見える化」することで、ベテランの発注者だけに見えていた適切な発注数が誰にでも見えるようになれば、業務を効率化することができます。あの人がいないから発注できない、単価が高い商品のために発注数を間違えないように在庫確認に時間をかけてしまう、納品予定は無かったはずだから発注したらたくさん納品されてしまった…こういった問題が起きなくなるのです。

ただし、在庫数、納品予定数等の数値が誰にでも見えるようになったからといって、すなわち誰にでも適切な発注が行えるようになるわけではありません。それらの数値から、どのようにして適切な発注数を割り出すのかについてはまた別の問題となります。今までなんとなく…で発注してきた場合は、業務のやり方を変えなければなりません。

しかし、今の業務のやり方を変えるリスクを負ってでもなお、今まで挙げてきた例を見れば、「見える化」するメリットは大きいと感じるのではないでしょうか。

メーカーにとっての「見える化」―基幹システムとPOSデータ

次に、小売業で売られている商品を生産しているメーカーの場合は、何を「見える化」したいと思うでしょうか。

メーカーの目的は、自社で生産した商品がたくさん売れることです。ということは、自社商品が小売店で一体どれだけの売上を上げているのかが、一番「見える化」したいものではないかと思います。そして、より売れゆきの良い人気商品を開発するためには、売上だけではなく、家族連れか独身か、低年齢層か高年齢層か等の購買層や、朝か夕方か、天気がいい日か悪い日か等の外的要因の情報が必要となってきます。つまり、メーカーが「見える化」したいものは、商品の売上と、売り上げた際の付帯情報と言えます。

メーカーがこれらの情報を得るためには、どういった方法があるでしょうか。まず1つ目はPOSレジです。商品の売上金額や売り上げ日、時間帯等の情報をPOSレジ内部に保持しています。このPOSレジに貯まったデータを小売店がメーカーに送ることで初めて、メーカーは具体的な数値としてのデータを把握することができます。

もう1つは、小売業とメーカーとによる商談です。メーカーはどういった商品を売り出したいのか、小売店はどういった商品なら売れているのか時には実際のデータを確認しながら、小売店で売られる商品が決められます。

基幹システムでは、商談用のデータやPOSデータも保持することができ、またそれを適切なタイミングで照会し、いつでも見たいデータを確認することができます。基幹システムとはその名の通り小売業の基幹を支えるためのシステムですが、社会が高度化し必要となる知識や業務が増えるにつれて、基幹システムが扱う分野も拡大し続けています。

購買層にとっての「見える化」―基幹システムとスマホアプリ

私は購買層の立場でありますが、「見える化」してほしい、と思うことはたくさんあります。その1つが、スーパーでの生鮮品の安売りです。私は週に1度の頻度でスーパーに行くのですが、きゅうりやキャベツ等の値段を覚えてられず、普段より安いのか高いのかを値段を見ただけでは判断できません。安さを明らかにしないこともマーケティングの1つかもしれませんが、安くなっている食材をたくさん買ってから料理を考える私にとっては、本当に安いのかどうか考えてしまい購入を止めることもあります。

また、売られている食材の調理方法についても「見える化」してほしいものの1つです。食材から料理を考える場合、普段あまり料理をしない人にとっては、どんな料理が作れるのか分からず使い慣れない食材を買い控えるといったこともあると思います。現に私は、1人暮らししたての頃はピーマンとタマネギ、キャベツしか買っていませんでした。作る料理が決まった状態でスーパーに行ったとしても、購入する食材が軒並み高いと、予定していた料理を諦めて別の安売りしている食材で何か作ろうと思うことがあります。しかし料理の経験が浅いとその場で料理が思いつかず、泣く泣くいつもの野菜炒めに落ち着いてしまいます。今はスマホアプリで気軽にレシピが確認できるようになってきましたが、今いるスーパーで目の前で安くなっている食材を使った料理をすぐその場で調べることはなかなか手間がかかります。

昨今、スマホアプリを導入するスーパーが増えてきていますが、ポイントカードやチラシ情報等の標準的な機能を携えただけのものがほとんどであり、自店舗のアプリだからこその他と違った特典を用意しているものはあまり見ません。そこで、基幹システムのもつ特売情報を用いて、安売りしている食材のレシピを自社のスマホアプリで表示してみるのはどうでしょうか。料理初心者や新しい料理を発掘しようとしている人たちに対して、特売商品のレシピの「見える化」を行えば購買意欲を高めることができるのではないかと思います。

まとめ

「見える化」したいもの、そしてそのメリットについて、小売業における3つの立場に立ってご紹介しました。最後の購入層の立場は、私個人の要望が多くなってしまったのですが、昨今のSNSのバズりのように、1個人の思いを「見える化」することで変わることもあるのではないかと思い、述べさせていただきました。

そして、3つの立場に共通して「見える化」するために必要なものであった「データ」。基幹システムは基幹であるからこその膨大なデータを保持しています。このブログを読んで「見える化」が必要であると感じた皆様、お手元のシステムには必要なデータはそろっているでしょうか。コロナ禍で社会が停滞している今の内に、既存システムをじっくり見直してみるのもいいかもしれません。

株式会社テスクは、創業以来、流通業に特化し、小売業向け基幹システムの導入支援・運用支援に関する豊富な実績と経験によって蓄積された十分なノウハウを持っています。

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2021/7/21