小売業界の市場規模減少の動向と立ち向かうための戦略!

小売業界の市場規模減少の動向と立ち向かうための戦略!

日本の小売業界の市場規模は、経済産業省の調査でも減少傾向にあると予想されています。

単純に人口減少や可処分所得が増えないことを考えたらそうかもしれませんが、商売人である小売業は、そんなことを受け入れていたら商売になりませんので、市場規模を拡大していくことを考えなければいけせん。

 

しかし、国全体の市場規模を一企業がコントロールできるわけではありません。

だからと言って、国や政府に期待して指をくわえて待ってたり、「政府何とかしろ!」と言って、自分がコントロールできないところに気を使うのは時間の無駄なので、自分達がコントロールできるところでものごとを考えた方が健全です。

 

どれだけ業界の市場規模が減少しようが、自社の市場規模を拡大することはできます。

そこに目を向け自分達がコントロールできるところで、市場規模を拡大して勝ち組になればいいのです。そのために必要なのはなんでしょうか?

 

「知恵と工夫とIT」です。

それでは、その詳細を説明していきましょう!

小売業界の市場規模はどうなっていくのか?

小売業の市場規模変化予想をしているデータはよく見かけますが、過去や歴史から学べば、小売業の環境より、日本がどう変化(インフラや製造業や生産技術等)するかの方がよっぽど影響は大きく、小売業単体でみた予想ではなかなか当たりません。

ちなみに経済産業省の予測では、ここ9年間毎年平均1.9%ダウン、9年後には14%のダウンと予測しています。

人口推移は毎年1%ずつ減っていくので、確かにとは思いますが、経済産業省は人口減以上の減と予想をしており、底力のある日本の小売業の力をなめてる!いやいや考慮してくれていません()

 

日本の小売業の市場規模を小売業の一企業の手でどうにかしようとしたとて、大きな影響を与えることは難しいでしょう。

とはいえ、政府や日銀が手を打てばなんとかなるものでもないことも、ここ何十年かで実施した金利の上げ下げやお金の増刷で証明された気がするのは私だけでしょうか。

 

ではどうすればいいのか?

・日本の産業が、世界に向けて販路拡大!

・日本の商売人(小売業)が、知恵と工夫で内需拡大!

・各企業が、ITやDXで圧倒的生産性の向上!

 

もはや背水の陣でこれらを実施し、市場規模を拡大しなければ、市場規模減少の流れは止まらないでしょう。

小売業界の市場規模、世界的にはどうなのか?

日本の市場規模はほっておけば減少するのは、前述したように当たり前のことです。本当に働く人たちの収入を増やし、どんどん消費してもらう構造にしないと、小売業の未来は厳しいです。

また現在では、Amazonで買い物したり、ゲームで課金してお金を使ったり、iPhoneを買い替えたりと・・ これらは日本の企業ではないため、多くのお金が海外に流出していきます。

 

日本国民は現在、世界でも類を見ない金持ちですが、これだけ日々海外にお金が流出してしまうと何が起こるかというと、どんどん国民のお金が減り、貧しい国となっていきます。

すると円の価値はどんどん落ち、ますます円安がすすみ、物価は高騰します。収入は増えないのに、物価があがるということは、市場規模は減少傾向となってしまうのです。

 

このように何も手を打たなければ、日本の小売業市場規模は減少していきます。

 

一方世界に目を向けると、どうかというと・・

 

小売業の市場規模は大幅に増えています。(2023年は8.3%の成長)

世界的に見れば、人口はどんどん増え、所得もぐんぐん上がっているという状況にあります。

この流れに乗っている国は、市場規模が拡大され、知恵も使わず工夫もしなくとも商品は高く売れ、利益も上がり、所得も上がり、好循環となっています。(40年前の日本と同じです)

 

世界の状況と対極の立場にある現在の日本は、同じことをしていてもダメ。

日本は、知恵と工夫とITを駆使しなければ、今後大ピンチになるということが分かっていただけたのではないでしょうか。

小売業の市場規模は自らが拡大すればいい

小売業の市場規模は自らが拡大すればいい

日本人の2022年の出生数は約77万人、2023年はおそらく約72万人。毎年1%程度減っているので、ものすごく単純に計算しても、毎年売上は1%ずつ減っていくことになります。

また、20年後の20歳の日本人の人口は確実に72万人以下になることは明白であり、変わりようのない事実です。

したがって、小売業にとって明らかに逆風です。(ちなみに団塊世代の出生数は、たしか258万人だったかと・・)

 

この逆風に向かって、自社の市場規模は拡大することは難しく思えますが、可能であると考えます。

例えば、既存商品で新市場を開拓するとか、新商品で既存市場を拡大するとかです。

これを「無理!」とか言わずにアクションすれば、世間がどうであれ、逆風であれ、自社の市場規模を拡大することができます。

これからは、世の中の流れにのって市場拡大というわけにはいきませんので、知恵と工夫をしぼらなければなりません。(すぐに「やりようがない」とか「難しい」と出来ない理由を並べ、工夫をしない人ばかりなので、行動をおこせば絶好のチャンスです!)

 

もっともっと客数を増やし、お金を使ってもらい消費量(単価、数量)を増やしていけばいいです。

 

では誰がお金を持っているか?

 

海外を含め富裕層、そして国内でいえば高齢者です。高齢者の貯金だけで相当な額であると予想はつきます。

そのお金を消費に回してもらうのが一番良いのですが、高齢者は質素倹約が美徳で、何歳になってもお金を使わず増やそうとされています。

 

お金を使い切ることよりも、どうやって増やすかを生涯考えています。

政府も新NISA等で貯蓄を投資に回してもらおうとしています。

その新NISAも多くは国外の投資信託ですので、また多くのお金が海外に流出してしまいます。

 

その流出を防ぐためにも、富裕層や高齢者は、何に価値を感じ、何を求めているか?そこに知恵と工夫を投入すれば道は開けます。

両者は共通して投資が大好きなので、自分の健康や若さや成長、そして、自分の子供や孫には投資します。

私の周りにも、高級化粧品や無添加食材と、美と健康には投資する人は多くいますので、そういうところにもヒントは隠れているのではないでしょうか。

市場規模を拡大する方法

市場規模というか自社の売上や利益を獲得するために、このビジネス儲かる!と聞いて全く違う業界や業態に事業を拡大し、多角経営や多角化戦略に打って出る方がいらっしゃいますが、それは戦略も立てづらいうえ、リスクも非常に大きいです。

随分前の話ですが、超優良企業のユニクロさんが、トマト事業に乗り出して、上手くいかなかったように・・ 未知の市場での事業展開はとてもリスキーです。

 

可能な限り、「既存商品で新市場」を開拓するか、「新商品で既存市場」で拡大することが賢明です。

それがうまくいけば、「新商品で新市場」が開拓できます。こうすることで市場規模を拡大することができます。

 

あとは戦略。例えば・・

 

あまりお勧めはできませんが、競争の激しいレッドオーシャン市場で戦う場合は、コストを抑える戦略です。

ITを駆使してコストを抑えることができれば、競争相手よりも安くものを販売することができます。

 

逆にニッチ戦略をとり、ブルーオーシャンで戦う場合は、オンラインや多店舗化等でシェアを拡大できます。

あとは、世の中の流れがきて、市場規模が拡大されるときや業態の規模が拡大される場合は、その波に乗り遅れない戦略をうつ。

 

他に有名な市場拡大方法として、フィルム市場の減少対応に、化粧品や医薬品市場へと拡大した富士フィルムさんや、ミシン市場からプリンタ市場へ拡大したブラザー工業さんは、既存の技術や知識を生かして、遠くない隣接する業界へ参入するという戦略。両社ともに見事な成功をされています。

【まとめ】小売業界の市場規模減少の動向と立ち向かうための戦略!

今回は、「小売業界の市場規模減少の動向と立ち向かうための戦略!」というタイトルで、書かせていただきました。

 

国内の市場規模は、人口減少や可処分所得の減少、さらに高齢化が重なり、減少傾向にあることは誰が考えても明白です。

しかし、ただ指を加えてその状況を見ていたり、他責にして誰かに文句を言っても状況は変わりません。変えられるのは自社だけです。

そこに知恵と工夫を集中させて、なるべくリスクの少ない方法を見つけ出し行動することで、自社の市場規模を拡大できる可能性が広がります。

 

刻々と時代や日本の環境は変化します。

あらためて、小売業は“変化対応業”であることを思い知らされろとともに、他責にせず、できない理由を並べず、できる方法をITDXをうまく利用して行動する企業が、市場規模減少の闇から抜け出し、光り輝く未来へと突き進むのではないでしょうか。

 

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