基幹システムのメリット・デメリットとは 現行システムは再構築・刷新すべき?

KEYWORD :
卸売 製品比較 小売 製品比較 

基幹システムを数年に一度見直される企業は多いですが、特に最近はいわゆる「DX(デジタルトランスフォーメーション)」と声高に叫ばれる中で、IT活用を推進されて、新システムを検討される企業も多いのではないでしょうか。

今回は基幹システムの再構築・刷新についてのメリット・デメリットについて解説させていただきます。

基幹システムの再構築・刷新を検討中の皆様へ

基幹システムは導入すると、短くても5年、長いと10年、20年と利用されるシステムです。

業務の基盤となるシステムですから、いざ再構築を検討されるとなると企業きっての大規模プロジェクトとなります。

 

基幹システムの再構築・刷新を検討される方で抜けがちな「あるポイント」あります。私が思う「あるポイント」とは、現行システムをどう考えるべきか、という議論がきちんとされずに、システム検討をされているということです。

具体的に言えば、そもそも全く新しいシステムを入れるべきか?もしくは現行システムに手を入れるべきか?あるいは新しいシステムを導入するにしても、スクラッチ開発にするか、パッケージシステムを導入するか?の議論が必要です。また、パッケージシステムを導入ならば、どこまで運用をパッケージシステムに合わせるのか…なども十分に議論されないまま、検討がスタートしてしまっているのです。

 

新しいシステムを検討する理由は何でしょうか。

サーバーの保守が終了するから…ソフトウェアの保守が終了するから…Windows10に対応ができないから…システムが古くて誰も保守が出来なくなってしまっているから…機能が運用に合っていないから…など様々な理由があると思います。

もし、外部的な要因(サーバーやソフトウェアのサポート終了や、法改正への対応等)ならば、まずは既存システムに手を入れて対応が可能かを調査すべきです。

既存システムに手を加える

こちらはマイグレーション、モダナイゼーションという2つの考え方があると思います。

・マイグレーション

現行システムを新しいシステムで複製するようなイメージです。

例えばCobolで構築されたシステムを別の言語で作り直すといったことを指します。

・モダナイゼーション

現行システムを流用しながら新しいシステムを再構築するようなイメージです。

例えばオフコンで構築されたシステムで、画面のみをブラウザで動くようにシステムを構築します。このときロジック側は現行システムのプログラムを流用します。

 

マイグレーション、モダナイゼーションとは少し話がズレますが、例えば現行システムそのものに機能を追加することで課題改善になるのであれば、新しいシステムを導入するには根拠が薄いように感じます。

とはいえ、それが出来ないほどブラックボックス化してしまっている、というケースも往々にしてあります。

追加開発を繰り返してしまったが故に、「このプログラムをさわったらどこまで影響がでるかわからない」という爆弾のようなシステムになっているのです。

しかもそのシステムを古くから面倒見てきた担当者が退職間近、もしくはすでに退職している…という場合は新システム導入することを切にお勧めしたいです。

全く新しいシステムを再構築する

こちらも、基本的には2つの方針があると思います。

パッケージシステム導入⇔スクラッチ開発です。

ご存知の方も多いと思いますが念のため…

 

スクラッチ開発…企業の運用に合わせて一からシステム構築する方法

パッケージシステム導入…すでに構築されたシステムを導入する方法

 

よくスーツに例えられますが、オーダーメイドがスクラッチ開発、お店で服を買うのがパッケージシステムを導入するというようなイメージです。

 

もし、パッケージシステムを導入するならば、大きな方針として、カスタマイズをして極力今の運用を変えずに導入するか?もしくはカスタマイズを極力せずに運用を変えて導入するのか?ということを考えるべきです。

スーツに例えれば、スーツの裾直しくらいなら良しとしても、ボタンを付け替えたり、無理やりサイズを伸ばしたりする対応を良しとするか、ということです。

いずれも、コストや運用面にメリット・デメリットがありますので、後述させていただきます。

04310432

基幹システムのメリット・デメリットとは 現行システムアプローチ編

現行システムに何らかの手を加えることのメリットは、なんといっても既存の運用を変えなくてもいい、というメリットがあります。

運用が変わらないというのは現場からの不満が出にくいため、新しいシステムに比べて導入がスムーズで、導入時の混乱も抑えられます。

 

また現行システムを流用することができるため、コストを低く抑えられます。

ただし、現行システムを理解した人材がいない場合、極端に難易度が上がります。まず何をするにも調査から必要になるため、コスト感も一気に上がると思った方がいいでしょう。

 

また、マイグレーション、モダナイゼーションをしても、企業のオリジナルシステムであることには変わりがないため、新システムに比べると保守性が低くなります。よって再びブラックボックス化、レガシー化してしまうデメリットがあります。

現在はシステム担当者が社内にいて、その方が構築しているのであれば、システム維持費については安く済んでいるかもしれません。しかしシステム担当者の退職等のリスクがあれば、後継者の問題は常につきまといます。

基幹システムのメリット・デメリットとは 新システム導入編

スクラッチシステムを導入する場合は、今のシステムももう一度構築するということなので、その分コストがかかります。また、あとから「こういった機能があるのは当たり前だった」と思っていても仕様になければ機能として存在しないため、機能の洗い出しが超重要です。

 

私の知っている例では、システム導入時のプロジェクトメンバーに経理メンバーが含まれておらず、要件を詰めていなかったために、中途入社された経理の方が「こんな機能もないのか」と愕然とした、と聞いたことがあります。

また、オリジナルシステムなので、基本的にはバージョンアップは提供されません。

 

次にパッケージシステムについてです。ある程度汎用的なシステムを導入するということは、多かれ少なかれ、運用を変えなければいけない、と考えておいた方が良いでしょう。どれだけカスタマイズをしても、です。

 

「うちは普通の業務しかやっていない」と思っていても、必ずやイレギュラーな業務があるはずです。特に卸なら得意先ごとに業務の形を変えていることがあるので、なおさらです。自社の「普通」は他社の「普通」とは限りません。

 

しかしながら、これをポジティブに考えると、これを機に属人化していた業務をなくす、切り離す、システム化して誰でもできる業務にできるチャンスなのです。こうした業務改革は、基幹システム導入の際が一番いい機会です。

 

コストはカスタマイズの量や質によってピンキリです。簡単に言えば、パッケージシステムをそのまま入れれば低コスト、カスタマイズが増えればその分高コストです。

 

パッケージシステムをできるだけそのままで入れれば、コスト面にメリットがあるだけでなく、その分、保守性が高く、長期間利用できるシステムになります。

一方、カスタマイズが多ければ多いほど、コストだけでなく、保守性が低くなります。

パッケージシステムは年々バージョンアップしていきます。しかし、カスタマイズが多ければ標準機能の範囲からその分漏れていくわけですから、その分バージョンアップ費用も加算されるはずです。

 

基幹システムのメリット・デメリットとは オンプレミス・クラウド編

 

システム導入方針とは少しずれますが、ハードウェア問題もシステム担当者的には重要と思います。

今がオンプレミス(自社でサーバーを置いている)なのであれば、クラウドが頭をよぎるのではないでしょうか?

それぞれのメリット・デメリットは以下です。

半導体不足の昨今、サーバーを仕入れるのもかなり時間がかかるようになったうえ、費用も高額になりました。

クラウドであれば、数日あれば環境構築ができます。また、追加リソースについてもクラウドであれば簡単にできます。

オンプレミスで発生するサーバーの初期費用がクラウドでは発生しないため、パッと見、安くなります。実際には月額費用が発生するので、長期的にみるとクラウドの方が高額になるケースがあります。

ただし、数年ごとのサーバーリプレイスなどがないため、それらの費用も含めて数年単位の費用比較が必要です。

まとめ

費用感や運用への優先順位によって、システムのあるべき姿は異なります。基幹システムの再構築・刷新の考えるべきポイントはそれぞれメリット・デメリットを理解した上で、優先順位を定めることではないでしょうか。残念ながら、どれも総取りするのは難しいものです・・・。

 

もし費用安く、運用もできるだけ変えたくない…ということであれば、できるだけカスタマイズしないで済むパッケージシステムを探してみましょう。自社の業種に特化したシステムであると謳っていたり、導入事例に自社と近い業態があるなど、判断材料となるものは色々と調査できると思います。

 

弊社の基幹システムであるGROWBSⅢは、量販店と取引をする卸売業様、メーカー様向けの販売管理システムです。もしご興味をおもちいただけましたら、是非ダウンロード資料をご覧いただくか、お問い合わせいただければと思います。

 

2022/3/10