スーパーマーケットは情報を必要なものに絞り込め!収集と活用これからの姿

情報化の時代だとか、情報を制するものはビジネスを制するとも言われるほど、現代社会は情報化社会となり、スマホの登場やSNS、アプリの登場で、さらに世の中が大きく変わりました。

スーパーマーケット業界でも例外ではなく、ビジネスにおいて情報がどんどん重要視されています。

しかし、情報収集したり、分析・活用したりすることは、あくまで手段であって目的ではないはずです。

 

そもそも何のための情報収集なのか?活用なのか? 使わない、不要な情報はもっているだけ、聞くだけムダです。

 

何でも情報!情報!と収集するのは、AIや大手のビッグデータを扱う会社だけで十分です。

本来情報を扱う理由は、お客様に価値を提供するため(どう喜んでもらうか?)が本質で、お客様に価値を提供することで競争優位性をつけ、利益を上げるというようなことのはずではないでしょうか?

今回は、その目的に関係のない情報(例えると、縛ってもいない散乱している古新聞や古雑誌みたいな情報)をぶった切り、生産性を落とすだけのムダな情報を明らかにしていきます!

生産性が低すぎ、ムダな情報が多すぎる

日本の小売業を含めたサービス業は、一人当たりの生産性が低すぎます。

アメリカをはじめとする他国と比べても半分以下の生産性です。これは事実であり、これがGDPを下げている、そして日本の低賃金の証ではないでしょうか?

よって、この低い生産性をスーパーマーケット業界は何とかしないといけないワケですが、その対策としてDXやロボットとかAIで人の業務をどうこうという人が多いです。しかし、その前にやらなければならないことがあると私は思っています。

 

それは、ムダな情報が多すぎる上、ムダな作業をしすぎているということ。

これをやめない限り、生産性の向上は見込めないと思っています。分かりやすい例えがハンコ文化。今の時代に部署ごとにハンコ押すとか必要なワケがないし、「今はやってない!」と言いつつ、IT化みたいな顔をして、ただEXCELの書類をPDFにし、それをメール添付で回している。こんなのもう本末転倒です。

そもそも、そんなことをおじさんたちにさせたら、紙にハンコのときの方がよっぽど早く、マウス操作もおぼつかない人には、その方があきらかに遅く生産性は落ちてしまいます(汗)

 

他にも“商談”といえば、いまだに口頭でやりとりし、誰が言ったか、どう決めたかも分からないまま、商談が成立してしまい、言ったとか言わないとか、当人にしか分からないようなことを繰り返しています。

最も必要な情報を残さず、どうでもいい毎回コピーしてちょっと修正したEXCEL文のような、後から見返すこともない書類をPDFで残しています。

 

「当社は商談を現在リモートでやっています!」と言っている人も多いですが、それは現状業務をZOOMとかにただ置き換えているだけです。

たしかに時間効率や交通費は削減できるものの、かえって商談はうまくいかない感触は誰もがもっています。

そもそもリモート文化をキッカケに、商談のやり方や商習慣の根本を見直さなければ、生産性なんて上がるわけなどないのです。

 

とにかく日本はやらなくていいことが多すぎます(印鑑、紙、電話、ムダな商談、接待・・)。このやらなくていいことを本来やめることをしないといけないのに、戦略を考える上層部は、部下に対してどうしてもやることをどんどん増やしてしまいます。

これで生産性が上がるかと言うと上がるわけがありません。必要なのは、ムダなことをやめることなのです。

 

よーく観察してみてください。

 

もはや、本来のスーパーマーケットのあるべき姿や目的に対して、無くてもいい、無い方がいい仕事をして、給料をもらい生活している人が意外に多いかもしれません。

もし、そのことに気がつくことができたとすれば、生産性向上に大きく効果の上がる情報収集だと思います。

 

情報戦(情報収集・活用)で巨大企業に勝とうと思わない

情報戦では、あきらかにアメリカや中国が有利であり、amazonでバンバン買い物をしている日本人の購入傾向や嗜好や買い物パターンは、どんどん日本国内ではなく、アメリカに蓄積されているはずです。

その情報が蓄積できていない日本のスーパーマーケットはamazonや海外資本のネットスーパーに情報戦で勝とうと思っても厳しいと思います。むしろそこで戦ってしまうと、お客様を食われる可能性は極めて高いと思います。

 

よく小売業はネットショッピングに今後食われるとの話を聴きますが、どちらかというと、ネットショッピングに食われるのではなく、“情報”を食われお客様を奪われる方が真実ではないでしょうか。

すなわち、お客様が買いたい、買おうと思う前にamazonや中国企業をはじめとする海外の企業は、お客様にネットを通じてセリング(リスティング広告やオファリング)を開始できるということ。まさに情報を制するものは、世界を制す!となるわけです。

 

しかし、ネットショッピング比率がまだ低い日本はリアル店舗が強いため、情報の質も先取りマーケティングにも弱いです。世界の傾向は情報による先取りマーケティングにAIやITを投入して、圧倒的な生産性向上させ、スーパーマーケットビジネスをリードしていく方向に向かっています。

だから私の本音は、お買い物は海外資本の企業ではなく、日本の小売業でみんな買いましょう!ですが、私ごときが騒いでも、いや!総理大臣がお願いしても、なかなかそうはいきません。(苦笑)

 

とはいえ、いくら世界のネット企業が、過去の情報をとって、傾向を調べ、ひっかきまわして予想をしても、競馬と同じでなかなか当たりはしません。また時代の変化がかなり早いため、過去の経験やデータが生きてこない可能性もとても高いです。

よって、お客様にどう価値を提供するか?という視点や、全く新たなる視点で価値を考えることが海外の大手企業に勝つ秘訣です。

だから、情報は過去の情報を収集するというよりは、未来を創造するための市場の情報や時流、そしてトレンド情報を取る方が重要となります。

 

未来を創造する情報を収集する

いくら時代の変化が早いとはいえ、いきなり極端にビジネススタイルを変えることは、そんなに簡単ではありません。そんな状況の中、まずは取り組まなければならないことがあります。それは・・

 

・極力本質からズレている、やらなくていい仕事を断捨離する

・IT化によりビジネスモデルを変え、人の手作業を減らす

ことです。

 

そして、そこから解放された人材を、未来を創造するための情報収集にあて、徹底的に来てくださるお客様にどう喜んでもらうかだけを考え、その方向へビジネスを変化させ続けることです。

来てくださったお客様を喜ばすことができれば、また来てくださるだけではなく、他のお客様も連れてきてくれます。そのお客様にも喜んでもらえれば、また来てくれて、また呼んできてくれます。

 

そのためには、お客様は何に喜び、感動し、何を求めているかを考えなければいけません。これは過去のデータから考察するAIには決してできない未来を先取りする方法です。

 

では、どうやってやるのでしょうか?

 

それは従業員やお客様に聞けばいい、それでプランを創造しそれを実践し、活用しましょう。このアナログな方法を実践し続け、効果測定をすれば良いのです。そして、これらを独自の情報として蓄積すれば、それは世界中どこにもない宝となります。

 

これからは他社と違うことをやらないといけません。次の時代やタイミングを見越して知恵と工夫で品揃えする必要があります(アパレル業界と一緒)。

そして、最後はどうこう言っても、集客力と販売力になります。

美味しそうに見える(鮮度、ボリューム感、盛りつけ、美的トレイ)、お値打ち感(値ごろ感、POP、声かけ案内)、整理整頓清潔(クリンネス、美しい陳列)、接遇(愛想愛嬌のある接客サービス)、そして本当に美味しいこと。行動できることは山ほどあると思います。

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スーパーマーケットに今必要な情報活用やシステムとは

ここまで書いてきたように、生産性を上げる方法は、ムダな仕事や本質に基づかない情報を断捨離し、あとはIT化によって人の仕事を減らし、効率化を図ることです。

おそらく、人にしかできないこと以外はどんどんIT化されるのは明白で、今は人にしかできないと思っていることも、どんどんIT化されていくでしょう。

 

そうすると人がいらなくなって問題だ!ということを口にする人がいますが、それは過去の経験からおそらくありません。

なぜなら、僕が小学校のころ(50年前)、先生が「君たちが大人になる頃には、駅の改札をはじめとするあらゆる手作業の多くの仕事が機械化されて、単純な仕事は無くなるよ」と言われていましたが、確かに多くの仕事は機械化されたものの、過去には無かった新たな仕事が次々増えて、何と今は“人手不足”ですからです(苦笑)。

 

そう言えば先生は、将来人口が増えすぎ食糧危機が来て多くの人が餓死するとも言ってましたが・・ 今は太った人だらけ(笑)。お金使っていっぱい食べて、わざわざお金を払ってジムに通ってます(笑)

 

話を戻して・・

IT化の方向性としては、前述の電子ハンコやリモート商談のように、ただ今のやり方をITに乗せるのではありません。これを機にビジネスモデルを変えるDX化が求められ、情報を経営に活かし、企業を変革する必要があります。

なぜなら、現在では利益を圧迫するエネルギー問題による物流コスト増、販管費増、人口減少による需要減、人材の奪い合いによる人件費高騰、キャッシュレスによる決済手数料増、さらに資金繰り悪化等の諸問題があるからです。

 

その重要なビジネスモデルを変えるDXにあたって、実は最も大切な情報が存在します。それは正確で確かな基礎データです。例えば貴社では・・

 

・現在基幹システムで持っているデータの整備はできていますか?

・メンテナンスが滞っているマスターはありませんか?

 

データが揃っていない、マスターがいい加減でメンテできていない等は、今後のIT化、DX化において致命的になりかねません。今後スーパーマーケットのIT化、DX化は止まらず進んでいきます。無人化店舗や一括決済システム、様々な自動化実験はどんどん進んでいます。

おそらくDXとか、AIの技術でできることが格段に増えるため、あきらかに全く新しい考え方や手法が生まれてきます。そのときに慌ててデータ整備をしていては、この変化の早い時代に乗り遅れてしまいます。確かな基幹システムで確かな基礎情報を整備することも今は忘れてはいけないことです。

 

まとめ

 

今回は、「スーパーマーケットは情報を必要なものに絞り込め!収集と活用 これからの姿」というタイトルで、書かせていただきました。

 

情報には、必要な情報と不要な情報があると思います。それを分けるのは各々のスーパーマーケットの理念やあるべき姿にリンクしているか?必要かどうか?だと思います。

この情報化時代にどこもが収集しているデータ(例えば廃棄や値引き)を取っていなくても、しっかり競争力を持って利益を上げている企業もあります。

このことから不要な情報は断捨離すべきですし、集める必要もありません。

いつか使うだろうと取っておく紙袋を使うことはまずないように、そういう情報は不要ですし、持っているだけで本当に必要な情報の邪魔にもなります。

 

最後に、本ブログを執筆させていただいた株式会社テスクは、名古屋に本社を置く流通業専門のシステムベンダーです。

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最後まで読んでいただき、ありがとうございました。