スーパーマーケット成功の具体的な工夫と注意点!「品揃え強化」で差をつける

スーパーマーケット成功の具体的な工夫と注意点!「品揃え強化」で差をつける

スーパーマーケットにとって「品揃え」は、お客様を満足させる手段の大きな1つです。
商品は無限にあるなかで、どのようにセレクトとして”良い品揃え”を実現させるかが肝になります。

 

今回は、スーパーマーケットの”良い品揃え”の工夫などを考えたので、ご紹介します。

なぜ“全商品対応”型スーパーは厳しいのか?現状と背景

時代によって消費者の心境が変化しております。

膨大な商品が存在する今の時代

流通システム開発センターがデータベース化している商品のアイテム数をご存じでしょうか?

  • 食品関連 :1,269,798アイテム
  • 日用品関連: 704,002アイテム

食品と日用品だけで、なんと約200万アイテムになります。

 

それ以外にJANコードのついている軽衣料やその他アイテムが100万アイテムあり、輸入品を入れると、もはや恐るべき数になっています。

さすがにここ数年、アイテム数は減少する傾向にあるものの、自社で取り扱い可能なアイテム数の何百倍もの商品が存在します。

有店舗では品揃えに限界があり、苦しい状況

そんな中、”何でもそろってる” ”バラエティに富んでる”というのは現実的に無理な話に思えます。
しかし、ネットの世界では店舗を持たないため、”何でもそろってる” ”バラエティに富んでる”も実現可能となります。

 

従って、ますます有店舗のコンセプトとして”何でもそろってる” ”バラエティに富んでる”は苦しくなってきているのです。

何百万ものアイテムから売れる商品を選ぶ工夫とは?

何百万ものアイテムから売れる商品を選ぶ工夫とは?

では、数多くの商品をどのように選べばよろしいでしょうか。

品揃えを“絞る工夫”と“広げる工夫”の違いと使い分け

あるアンケート調査によると、スーパーマーケット企業の43%が ”品揃えは絞込みより豊富さを重視する”と回答しています。
「豊富さ」という表現が何とも言えませんが、およそ半々に意見が分かれています。

 

数年前ですが、味噌である実験をしたことがあります。
このケースでは、40アイテム・80アイテム・120アイテムを品揃えし、販売傾向を分析した結果、80アイテムのケースが一番売上が上がり、ついで40アイテム、そして120アイテムのケースが一番売れなかったという結果がでました。

 

わずか1回の実験なので、統計学上全く信頼はできませんが、このケースですと多すぎると最も売れなくなり、少なすぎてもいけなかったということで、担当バイヤーさんと適切なアイテム数を思考したことを今でも覚えています。

ターゲットとするお客様にとっていい品揃えをするかしかない

先日もあるバイヤーさんと冷凍食品の品揃えの話を延々しました。
世の中に何千アイテムとある中から、たった数十アイテムしか入らない冷凍ショーケースに入れるアイテムをどう選ぶのかと?

 

そのバイヤーさんは、アイテムが売れる売れないや問屋やメーカーのいうことよりも、お客様のライフスタイルや食生活を分析して、まずはアイテムではなく、カテゴリ毎の構成比に重点をおき、弁当系、米飯系、麺類系等々の構成を考えると言ってました。

 

そして、ポイントとなるアイテムの選抜方法は、お客様にとって必要もない、欲しくない商品はいくらあっても邪魔なだけだから、カテゴリ毎で発見があったり、選ぶのが楽しいという商品を選抜しているということでした。

 

それを、どの構成比パターンであると一番売上が上がるかを効果測定し、その自店のお客様にあった理想の構成比で、発見や選ぶのが楽しい商品を入れ替えていけば、そのショーケースの売上・荒利はしばらく安泰だと、ドヤ顔で言ってました。
もちろん、この理想の構成比は店で全然違うとも言ってました。

 

私も最近感じてはいましたが、全店同じという品揃えや棚割は通用しなくなってます。

【参考】スーパーマーケット独自の差別化戦略!地域で勝つための戦い方!

売れ筋だけを追わない!バランスのよい品揃えを作る工夫

売れ筋商品を追求すると落ちるワナ

では、売れている商品だけも求めてしまうと、意外と気づかずに陥ってしまうワナとは何でしょうか。

どこも簡単に売れ筋商品を把握できる時代

売れ筋商品を見極めて品揃えをする。
一見理想的に思えますが、時代とともにそうではなくなってきている気がします。

 

過去は本当にこれで売上があがる品揃えの良い店と思われましたが、今ではどの企業でも売れ筋商品を簡単に分析でき、自社だけではなく地域での売れ筋商品情報も簡単に手に入れられるようになってきました。

魅力のない売場になるワナ

前回のメルマガで書いた自社で売れ筋商品を育て上げられるケースは別ですが、データや情報で発見する売れ筋商品は、基本的にどの企業・どの店でも似たりよったりの売れ筋商品になります。

 

みんながその売れ筋商品を品揃えしたらどうなるでしょうか?
結果、どの店も同じような売場になり魅了がなくなるとは思いませんか?最近の店舗を見ていると私はそう感じます。

 4番バッターばかり集めても・・

かつてジャイアンツが、4番バッター(ハウエル・落合・清原・松井・広沢・・)ばかりの重量打線を組んだ年がありました。
確か4番経験者がレギュラーに6~7名いたかと・・
シーズン開始前には、ぶっちぎりの優勝かと私も思ってましたが、結果は確かBクラス?とふるわなかったと記憶してます。

 

品揃えもこれに似たところがあり、売れ筋ばかりを集めると機能しない気がします。
商品にも1番バッター、2番バッターのように、魅了する商品や発見のある商品、選ぶのが楽しい商品を品揃えしないと、Bクラスの売場になってしまうと感じるのは私だけでしょうか?

ネットスーパーに負けない!リアル店舗が選ばれる品揃えの工夫

ネットスーパーに負けない!リアル店舗が選ばれる品揃えの工夫

では、ネットショップと対抗した場合はいかがでしょうか。

膨大な商品を品揃えできるネットスーパー

ここ数年低迷を続ける小売業界において、急成長をなしとげているネット通販。
なかでも、ネットスーパーは、課題であった営業損益もシステム化の整備やノウハウの蓄積、なんと言ってもネットで買い物することへの抵抗がなくなり、需要が拡大していることで利益が出るようになり、大手を中心に全国展開、拡大の方向を明確に示しています。

 

店舗でピッキングして宅配しているところが現在では多いですが、今後はネットスーパー用の効率的なしくみがどんどん構築されます。

 

すると、アマゾンのように膨大な商品を品揃えでき、しかもお客様の思考で並べ替えや絞込みができるという、お客様にとってはこれとない品揃えの環境ができ上がります。

 

品揃えの数でネットスーパーに勝つのはもはや無理です・・

 膨大な商品を品揃えできるネットスーパー

しかし、先ほども述べたように、数が多くてもお客様にとって必要もない、欲しくない商品はいくらあっても邪魔なだけです。
よって、有店舗においてはいくらでも対抗戦略はあります。

 

ネットでは「この商品を買った方はこんな商品を買ってます」というのがありますが、店舗だって、運動会や遠足の時に赤ウインナーの横に、かにやタコの型取りを置いたらビックリするくらい売れます。

 

品揃えの数ではなく、品揃えの良さで勝負すれば、決して負けることはありません。

お客様が“良い品揃え”と感じるための工夫とは?

良い品揃えとはなんでしょうか。

お客様が「品揃えがいい」と感じるための工夫とはどんなものか?

では、品揃えがいいというのはどういう店なんでしょうか?
それはズバリ、ご来店いただけるお客様にとっていい品揃えがしてある店です。
では、お客様にとっていい品揃えとはどんな品揃えでしょうか?

 

それもズバリ、買いたくなる商品がいつもたくさんあるということです。
「当たり前だ!」とお叱りを受けそうですが・・

お客様を実は知らない

では、自店に来店されているお客様は、どの年代の方が何%で、どの家族構成の方が何%で、ライフスタイルや食生活はどうなっているかをご存知でしょうか?
どの企業も、自社のターゲット層や絞り込んだ客層というのは持っていても、実際そのターゲット層が来られてるか意外と分からないと思います。

 

分からないということは、お客様にとっていい品揃えも、買いたくなる商品を数多くそろえることもできません。
当たり前のことが当たり前にできない環境にあるのです。

 

私も、小学校のころから「無駄遣いをするな」 「親のいうことは聞け」と当たり前のことを言われ続けましたが、未だにできてませんので言えたガラではないですが・・

【参考】お客様に満足されるスーパーの共通点とは?売上につながる店舗づくりの工夫

【参考】小売業のオペレーション効率化は商品部が担う

【まとめ】 スーパーマーケット成功の具体的な工夫と注意点!「品揃え強化」で差をつける

以上、今回は品揃えにおける工夫について私の経験をもとに見解を書かせていただきました。
80年代の小売業界は、並べれば売れる時代から、売れるものと売れないものに分かれ始めました。

 

その時、いち早くPOSを導入して売れ筋商品を発見し、品揃えを強化して圧勝した企業がありました。
そんな時代もとっくに終わりをつげ、現在の小売業界はお客様にいかに近づけるか、そして、そっと背中を押してさしあげられるかという時代になったかと思います。

 

今の時代に圧勝するには、お客様をいかに知るかが大きなテーマであり、それを知って当たり前のことを当たり前にできるようになることであると私は思います。

 

株式会社テスクは名古屋に本社を置く流通業に特化したシステムベンダーです。
小売業向け基幹システム「CHAINS Z」スーパーマーケット特化のスマホ販促アプリ「Safri」バイヤー向け商談管理システム「商談.net」小売業向け「リベート管理システム」は、スーパーマーケットの業務改善にお役立てできますのでぜひご覧ください。

 

著者:株式会社テスク
愛知県名古屋市に本社を構え、1974年から流通業向け業務システムの構築に特化してきたシステムベンダーです。小売業向け基幹システム「CHAINS」は400社以上、卸売業向け販売管理システムは200社以上の企業様に導入されており、これまでに蓄積したノウハウを活かして、流通業の業務改善や経営課題の解決を支援しています。