生鮮EDIシステム 導入成功のポイントとは?

生鮮EDIシステム 導入成功のポイントとは?

「生鮮EDIを導入する場合は、商品マスタの作成が必要ですよね?」「そうですね、必ず作成して頂く事になります」というやり取りは、生鮮EDIシステムの新規商談において必ずと言って良いくらい発生している会話です。

 

既に生鮮EDIシステムを導入されていても、出荷始まりで基幹システムへの仕入金額計上のみを目的としている企業様も同様の課題を抱えられている場合が多いです。
生鮮EDIシステムは、お取引先様からの相場情報を担当バイヤー及び店舗発注担当者へ伝達し、それに基づく発注情報、出荷情報、受領情報を共有することでお取引先様及び小売業様の事務作業を軽減し、発注・出荷ミスの低減を図り、納品確定までの早期化を目指す事が狙いですが、真の狙いはその先にあるのではないでしょうか?

 

それは、在庫管理の徹底と売買差益による利益管理の早期化で、次へのアクションのどうすべきか判断出来る情報の把握です。

本ブログでは生鮮EDIシステムの導入成功ポイントについて筆者の経験を元にご紹介させていただきます。

生鮮EDIシステム導入にはお取引先様の協力が必須

言うまでもなく、生鮮部門の商品調達において、お取引先様の協力は必要不可欠です。
一般食品においては1商品を複数のお取引先様から同時平行して取引を行うことのないローカルチェーンにおいても、生鮮商品に関しては、地理的条件、量の確保、品質・産地・価格の比較の観点から1商品を複数のお取引先様と取引を行います。

その状況下で取引をEDI化するためには、各社の商品を結びつける商品コードが必須となります。

 

平成20年には経済産業省流通システム標準化事業で「生鮮標準商品コード」が整備されたことも、こうした流通ビジネスメッセージ標準(以下流通BMS)の普及をはじめとする生鮮取引電子化の促進を目的とした事は言うまでもありません。

小売業の事業規模(店舗数)に関わらず日常的に取引を行っている商品数は、青果部門で1,000~2,300,鮮魚部門で800~1,000と非常に多く、加えて産地、階級、商品形態の管理まで含めると商品管理は更に困難となります。

 

しかし、EDIシステムで情報交換する上では、小売業様とお取引先様が1つのデータを共有する必要があり、そのために最低限必要となるものが商品管理コードです。生鮮標準商品コードを軸にEDI化を進められている企業様もいらっしゃいますが、残念ながらまだまだ少数派であることは事実です。

そのため小売業様提供の生鮮EDIシステムでは、小売業様の自社商品コードを軸にEDI化を進められる企業様が非常に多い現状があります、それは小売業様とお取引先様とで商品管理コードの利用目的が違う事に起因します。

まずは、小売業様における商品管理について見て行きましょう。

小売業における生鮮商品管理の実態

昨今、小売業様の生鮮部門においてJANコードが貼付されている商品が増えており、今後もそれは益々増える傾向にあるのではないでしょうか?

これは商品のブランド化や一定量を安定供給出来るようになった商品が増えたこと、加工や個包装された商品が増えたことが主な理由ですが、小売業様にとっては、商品の発注から入荷、販売、在庫管理まで一貫して管理出来る商品コードがあることは大きなメリットです。商品データの管理上は一般食品と同じと言って良いでしょう。

 

しかし、生鮮原体を発注し仕入れ、加工やアソート、個包装を行い販売する商品が多くあることも事実です。ケースで発注・仕入れた原体をバラや更にカットし商品形態別に販売する事もあれば、g単価を設定し量り売りする場合もあります。また、複数の原体や原料を組み合わせて1つの商品として販売する場合などもあります。
そのため、小売業様ではインストアマーキングであるNonPLUバーコードを貼付し販売します。インストアマーキングは、商品アイテムコードを自社で自由に設定することが可能となりますので、小売業様が自社で販売する上では非常に便利であることは間違いありません。

 

インストアマーキングは、青果、水産物、食肉、惣菜部門においてPOSレジで販売する以上なくてなならないものとなっていますが、商品管理という点では複雑化させている大きな要因と言えます。発注・仕入から在庫、販売管理までを一貫した商品コードで管理することが出来ず、単純な売買差益でさえ出せない、出しにくい状態が現実です。

 

小売業様ではこれ以外にも、センター加工等による半製品の管理もあり得ます。販売するインストアマーキングで発注、在庫管理が可能であれば問題はありませんが、そうでない場合は別の商品管理コードを付番し管理する必要があります。
改めてこのように商品管理コードを拾い出すと、いかに複雑で多様な商品管理が存在し、それを管理するために多くの工数を充てていると感じるかと思います。

一方、お取引先様における商品管理は?

一方お取引先様ですが、仲卸様においては各卸売市場で使用されている商品コードを軸に管理されている企業様が多いように見受けられます。
しかし、産直取引、ネット販売を含めた直販の比率が高まり、卸売市場の取引量の減少のあおりを受け、小売業様からの依頼で一次加工や個包装を行いラベル貼付までを行う仲卸様も少なくありません。

 

そうした場合には、仲卸様が独自の商品コードを採番し商品管理をされているようです。

こうやってみると、お取引先様である仲卸様も商品管理については小売業様に近づいて来たとも言えます。
大きな違いとしては、取り扱いアイテム数が挙げられます。

 

小売業様は消費者向けの店舗に青果、水産物、食肉、花卉と幅広い商品を取り揃えている状態に対し、仲卸様は青果のみ、水産物のみと言った特化したカテゴリのみを対象とするため、取り扱うアイテム数は少ないと言えます。

生鮮EDIシステムの導入成功のポイントは”商品コード”

以上のように、小売業様、お取引先様の商品管理の現状をまとめました。それでは生鮮EDIにおける商品コードのあり方を模索したいと思いますが、その前に生鮮EDIの実情を見てみることとします。
一般食品の流通BMSによるEDI化は、かなり進んだと言えます。小売業様のみならずお取引先様(メーカー、卸)の導入、稼働が進み、業界全体に浸透しました。

 

しかし、生鮮品における流通BMSの利用率は一般食品と比べると低いようです。実際に小売業様のシステム担当者にお話しを聞いていみても生鮮部門で流通BMSでEDIを行っている企業様は極少数派でした。

同時に確認した生鮮標準商品コードの活用状況も同様です。それでは生鮮商品のEDIはどのように行われているのでしょうか?

電話、FAXで情報提供及び発注を行って企業様もまだありますが、EDIシステムを利用されている場合の多くは、小売業様が用意したWebEDIシステムが多いと言えます。弊社提供の生鮮EDIサービスもそれにあたります。

また、使用している商品管理コードは、生鮮標準商品コードを利用されている場合は極少数派で、小売業様が独自に作成された商品管理コードを使用されているケースが圧倒的に多いと言えます。

生鮮EDIシステム 導入成功のポイントとは? まとめ

生鮮商品のEDIを生鮮標準商品コードを使用して流通BMSで行う事は、産地や等級などの情報伝達や食品トレサビリティの取り組みを推進する上ではより有効的な方法であることは確かですので、業界全体に普及する事を切に望みます。

しかし、一足飛びにその状態を運用出来るかというと、システム的な対応や運用面の整理などいくつものハードルがあります。まずはEDIシステムを活用した電子データ交換の基盤を確立させ、正確かつスピーディーな情報交換を運用した上で、次のステップへと進む事が現実的な選択ではないでしょうか。

弊社の生鮮EDI上で商品管理コードを生鮮標準商品コードの標準品名までのコードを使用し運用している小売業様もいらっしゃいますし、生鮮EDI導入を期に生鮮系の自社商品コード体系を見直し新たに採番された小売業様もおられます。お取引先様からのご協力を頂きながら運用面や商品管理コードを整備することが生鮮EDI導入のカギとなることでしょう。

弊社の生鮮EDIについて詳しい内容を知りたい方は、資料ダウンロードページをご覧いただければと思います。

2022/2/3