小売業でも使える!アプリを使った集客アイデアとは
これからの「集客」は、いわゆる「来店」や「店舗でのお買い物」だけを指すものではありません。
ネットスーパーや移動スーパーも広がってきていますし、さまざまな形態で集客の形があると言えるでしょう。
そんな中、小売業、特にスーパーマーケットやホームセンターなどの販促方法は一部の企業を除き、大きな変化が無いように思います。
具体的なアイデアもご紹介しつつ、小売業の集客のためにアプリの活用について考えていきたいと思います。
小売業がまず考えるべきこと 「なぜ集客が必要なのか?」
まずは、基本的なポイントをして、「どうしてお客様を集めたいか」について考えてみたいと思います。
迷うことなく「利益を上げるためには集客が必須だろう」と思われるかもしれませんが、利益は客数だけではあがりません。
考えてみれば当たり前のことですが、集客をして客数が増えても、客単価が低ければ売上は伸びません。
お客様を対応するための人件費や土地の広さなどを考えれば、一概に増えればいいというものでもありません。
そして、客数が増えるということは、売上を伸ばすだけでなく、当然販管費の増加も考慮しなければなりません。
人件費や場所代をかけずにお客様を集めても、レジの待ち時間が長すぎたり、品薄だったり、不満が多ければ、二度とお客様は戻られません。
日本においては、人口は減っていく中で、お客様一人一人に「選んでもらう」ことの重要性が高まります。
また、安さのみで選んでもらおうとすれば、価格競争に巻き込まれてしまい、企業の弱体化にもつながってしまいます。
このように、集客を考える場合は、どういう層に向けて、どれだけの人に知ってもらうか、というのも必要になります。
「チェーンストアにおいては多様なお客様に来ていただくべきだ」という考え方もありますが、集客を考える場合にはどうしても「誰に」に来てもらうかも想定する必要があるのではないかと私は思います。
小売業にも使える集客の考え方 AIDMAの法則
少し話はかわりまして、皆様は「AIDMAの法則」をご存知でしょうか。
お客様がものを購入するまでの活動を指す、マーケティングでは有名な言葉です。
「注意(Attention)→興味(Interest)→欲求(Desire)→記憶(Memory)→購入(Action)」の頭文字をとってそう呼ばれています。
一部ではインターネットの普及から、時代に即してAISASと呼ばれるものもあります。
「注意(Attention)→興味(Interest)→情報収集・検索(Search)→購入(Action)→共有(Share)」の頭文字をとっていますが、確かに、モノを購入する際は、この通りに行動していますね。
スーパーやホームセンターに行く際は、「あ、そういえば珈琲切れていたな。」と思って珈琲を思いつきで買うように、「AIDMAの法則」には沿わないこともありますが、「テレビで○○メーカーの××珈琲が美味しいって言っていたな」と計画的に買いに行くこともあります。
また、「新しいメーカーの珈琲に挑戦してみたいけど、どこのメーカーがいいんだろうか?」とネット検索しまくり、「○○メーカーの珈琲」が良いとわかってからも、安いところを検索してネット購入したり、近場の小売店に買いに行くこともありますね。
そして、その製品が良ければブログやSNSで「ここの珈琲がとてもおいしくてお勧めです」と投稿するかもしれません。
このように、集客はお客様の購入ストーリーを想像しながら計画を立てることが必要です。
小売業のこれまでの集客アイデア
マーケティングの基本を踏まえて、これまで小売業様でよく見かける集客方法を考えてみましょう。
特売チラシ
目玉商品や値引き商品を用意して、集客を行います。
チラシは特定の地域にポスティング、もしくは新聞の折り込みで実施されているところが多いかと思います。
興味を引いて、記憶に残し、購入へ導く、スタンダードな流れです。
ただし、チラシ情報は特定の層に訴求したものではなく、買いたい(欲求)と思わせられるかは微妙なところです。
テレビCM
ポイント2倍デーや大安売りのCMをために見かけますが、こちらも不特定多数の方に広告を行います。15秒程度で情報を提供するため、「記憶」の面でやや難しいかもしれません。
また、テレビ放送からスマホ、AmazonPrimevideo、ネットフリックスに移行してしまっているなどで、CMを見なくなっている若年層には届きにくい方法でもあります。
最近では特売情報を発信する小売業アプリや、LINEを利用した広告などもありますね。
そういったツールを利用される場合にも、来店のストーリーを考えることが重要です。
誰に来てほしいのか、何を買ってほしいのか、どんなことに興味を持ってほしいのか…など、これまでの慣習・惰性ではなく、目的を明確にしておくべきです。
小売業でも使える!?集客のアイデア
小売業ではなかなか使われていない集客方法をいくつかご紹介します。
タクシーの動画販促
タクシーに乗ると、タブレットが助手席の後ろにつけてあって、動画が流れる、という経験は有りませんか?
一家団欒のテレビとは異なり、タクシーに乗っている時間は意外と手持ち無沙汰だったりします。
なによりタクシーに乗るのはビジネスマンや高齢者、富裕層などある程度ターゲットが絞られるため、そういった方にじっくり動画を見てもらえる可能性が高いです。
比較サイト・比較ブログでの販促
価格ドットコムなどは有名ですが、気になるキーワードを検索してみると、比較サイトというのはたくさんあります。
スーパーマーケットで比較サイトは少ないかもしれませんが、例えば「スーパーマーケット 安い」で検索すれば「●●の激安スーパーまとめ5選」などの記事がいくか出てきます。
こうした媒体の怖いところは、「比較サイトの中のみで検討してしまう方」が一定数いるところでしょう。
情報があふれ、選択肢が多すぎる世の中で、「比較サイト」は情報を制限する、という意味でユーザーにとって便利です。
一方で企業からすれば、「掲載していなければ選択肢に入れてもらえない」ことにもなりかねません。
口コミ(話題性のある商品の発信 例:お酒のガチャ)
話題性のある商品によってSNSやメディアで取り上げてもらう方法です。
例に挙げた「お酒のガチャ」の「ガチャ」とは、ご存じの通り、おもちゃ屋さんなどにあるコインを入れてつまみを回すとカプセルが出てくるゲームです。
中身がランダムで選べない面白さがありますが、これにちなんで「酒ガチャ」という商品が話題になりました。
酒ガチャは、5本や9本などの酒瓶の本数だけが決まっており、中身はお任せというものです。普段飲まないお酒やなかなか店頭に並ばないお酒が入っています。
こうした商品は体験をSNSで共有しやすいため、口コミで広がっていくのも一つの特長でしょう。
商品ではなく、「体験」を提供するというのも一つの手です。
Instagramなどを見ると、若い女性が「そのカフェに行く理由」は“美味しい珈琲”ではなく、お店の“おしゃれな雰囲気”を感じにいくためだったりします。
かわいらしい食事を撮影し、アップすることも来店動機になっていたりします。
アパレルショップなんかは、お店の壁にイラストを描いて、「写真スポット」として提供しているところもありますね。
このように、スーパーマーケットやホームセンターがやっていない集客はたくさんあるように思います。
これらを参考する場合にも、大事なのは来店までのストーリーを考えることです。
例えば、お客様がその手に持っているアプリで何を調べていそうかを考えて、その検索ワードからサイトに流入してもらえるように、自社サイトに工夫するのも重要です。
最近ではGoogleマップや、SNSの検索欄で行きたい場所や気になる場所を探すことが当たり前になっています。
そうした検索ワードに引っ掛かるように文章を登録し、情報発信し続ける事も必要です。
まとめ
ここ数年で、アプリを利用した集客がスーパーマーケットやホームセンターだけでなく、小売業全体として広まりつつあります。チラシや店舗情報は当たり前として、このようなスーパーマーケットアプリの機能が見かけられます。
クーポン
アプリダウンロードのきっかけとなりやすい機能です。
ポイントカード、スタンプ
購入価格に応じてポイントを付けたり、来店の度にスタンプできる機能です。来店を促すのに最適な取り組みですが、ポイントカード・スタンプカードを紙などで運用していると、欲しいときには見つからないというデメリットがあります。アプリなら常に持っているスマホさえあれば使えるため、非常に便利を感じていただけます。
スクラッチ
スクラッチを削ってクーポンなどを配布する機能です。来店時以外にアプリを開くきっかけになります。頻度が多ければ「よく使うアプリ」として表示されるので、さらに利用いただくことが可能です。
レシピ・読み物機能
来店時や買い物以外の利用方法がある、というのは、スクラッチ機能同様、食品スーパ―向けアプリの「一軍化」に大きく寄与します。
予約機能
サービスカウンターでしかできない業務をお客様にて実施いただけるだけでなく、来店せずとも、売上を伸ばせます。
EC機能
上記と同様に、来店いただかなくても、商品を購入いただけるチャネルを設けることができます。また、その場では買っていただけなくても、商品を閲覧いただけるため、アピールにもなります。
このような機能を駆使しながら、お客様の来店動機や購入動機を生み出すような企画を考えていくことが必要なのです。
いかがでしたでしょうか。
何度も申し上げているように、集客には「ストーリー」が必要です。それらを考えた上で、アプリやその他さまざまな集客アイデアを企画していただければと思います。
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販促手段の一つとしてアプリを検討したいと少しでもお考えなら、ぜひ一度お問い合わせいただければと思います。