小売業に時代の変化が与える影響とは?IoT、5Gとの関係性も解説

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世の中の変化が簡単に予想できないのは、(例えば)自動運転技術といった一つの技術革新だけで変化が起きるのではなく、そこには社会インフラや既得権益、法律、倫理、政治、経済、それら様々なものが絡み合ってくるからです。つまり、的確に予想するには、それら絡み合うであろう全てを俯瞰して、予想して判断しければならないのです。

そんなことは神様でもない限りできるはずもなく、どんな専門家でも、評論家でも予測は不可能でしょう。それが証拠に誰が30年前に、スマホというデバイスを小学生までもが持ち、電車の中で自分の手元で見たい映画が無料で見られると予想ができたでしょうか?予想は難しいですが、、変化の事象範囲を、IoT、5G、中間ビジネス再編等の各個別にテーマを絞れば、ある程度予測することは可能ですから、今回はそれらが小売業にどんな影響を与えるかを考えていきたいと思います。

IoT、5Gによる変化が小売業に与える影響 その1

ここ最近IoT、5G という言葉をよく耳にするようになったのではないでしょうか?

ではそのIoT、5Gが小売業に与える影響は、なんでしょうか?

ズバリ!一人あたりの生産性の圧倒的向上です。IoTとは、ざっくり言うと様々なモノとインターネットが繋がる技術の総称です。モノのセンサーが様々なことを感知し、インターネットを経由して、あらゆるモノを操作したり、人や商品の状態や動きを検知・感知したり、モノ同士に通信させたりすることができます。

例えば「ゴンドラの陳列が乱れています」とゴンドラ自身が感知して現場担当者に知らせるとか、「客数が増え、湿度が上がったので自動的に除湿をします」とか・・

他にも従業員の制服もIoTでつなげられますので「部下のやる気が落ちています。“こんな給料でやってられるか!”と愚痴っています」とか、「あなたのことをバカ上司と言っています」とか、「現在、明らかにサボってます」とか、上司のスマホにリアルで通知することも可能です(笑)

冗談はこれくらいにして、5Gの技術で通信スピードが現在の4Gの約100倍。そして、インターネットに多数同時接続が可能になるため、生産性の低い業界である小売業においては、IoTの活躍する場は極めて広域になり、大きな期待が持てます。なんせ、IoTは365日24時間、サボらない、愚痴言わない、悪口言わない、汗かかない・・(笑)、不倫もしない(汗)のですから。

だから、IoTの利用で、配送センターの無人化や店舗スタッフの大幅削減も実現可能になります。また、これまで人手に頼っていた店舗の業務が大幅に効率化されます。まだまだ仕事の効率化が製造業のようにできていない、一人あたりの生産性が低い小売業にとって、これは大きな変化です。

さらに、余力の出たスタッフを、人にしかできない”まごころのこもった接客”や”まごころのこもったサービス”へとシフトすれば、必ずや客数増(新規・リピート増)につながり、売上が上がり、販管費が下がり、ひいては生産性が圧倒的に上がるという変化をもたらすと予想ができます。

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IoT、5Gによる変化が小売業に与える影響 その2

IoT、5G が小売業に与える影響の二つ目は、小売業の仕入販売業から製造販売業への変化です。

ある意味ユニクロさんやニトリさんは、既にそうなっていますが、多くの企業がそこへシフトし、スーパーマーケットのような量販店小売業もそこへと変化すると予想します。どういうことかというと、単なるサプライチェーンマネジメント的なSPAやECRといった形式ではなく・・

例えば、人工太陽光や、IoTによる温度管理や品質管理が可能になれば、室内にて無人で野菜の栽培が可能になります。野菜の栽培が、もしインストアのバックヤードでできるようになれば、採れたて新鮮野菜が、その場で店頭に陳列されます。インストアの農場からの”もぎたて野菜”をお客様は手にとって、お値打ちに購入できるというような感じです。(間違いなく競争力がつきますね)

これは、ほんの一例ですが、このようにIoTや5Gの技術革新分野は、今までのビジネスの延長線上ではなく、新たなる構想や発想が次々と生まれてくると予想します。企業間のサプライチェーンが進まない今、IoT、5Gの技術が使えば、モノを仕入れるという発想から、製造するという考え方に変わっていくことも可能になります。これまでの固定観念を覆す革新的な商品やサービスを生み出す小売業がIoT、5Gにより現れると思います。

中間にあたる小売業も変化のとき

少し話が飛びますが、世の中の変化を近々まともに受けそうなのが銀行です。

キャッシュレスがどんどん進み、ネットバンクが普及し、金利がこれだけ低いと、従来型のビジネスモデルでは全くビジネスになりません。大手都銀は、3年後には支店を半分にすると発表していますから、銀行は今後大きくビジネスの舵をきらなければなりません。支店が半分になり、キャッシュレスが広がれば、どんどん人の仕事はなくなります。よって、銀行の人の仕事は、今後コンサルタントや人材派遣(出向サポート)が中心となると思われます。(これらを考えると現大河ドラマや新紙幣が渋沢栄一さんになったのは、銀行のイメージアップ戦略かと・・ついつい、うがった見方をしてしまいます(笑))

そもそも、銀行は多くの預金者から集めたお金を、企業に融資してその利息を得るというのがオーソドックスなビジネスモデルです。しかし、人口も企業の数もどんどん減っており、金利が低いだけではなく、輪をかけるように、ここへ来て、それを直接やる”クラウドファンディング”が出てきたため、流通業の中抜きならぬ、金融業の中抜き現象のように私にはうつります。このように時代がネット社会になり効率化を追求しはじめると、中間に存在するビジネスは銀行に限らず全て厳しい状況に追い込まれます。

考えてみれば、流通業では卸売業も小売業も、言ってみればメーカーと消費者の間に入る中間ビジネスです。新聞やメディアだって中間ビジネス。不動産だって中間ビジネスです。そのほか町医者も税理士も司法書士も中間ビジネスです。これら世の中全てが製造元やサービス元から消費者へ直接つながることはないかもしれませんが、世の中の変化と方向性は、どんどん中間が再編されていく方向にあるのは否定できません。

 

銀行再編に学ぶ小売業の変化

小売業も、ネットショップが増え、価格がどんどん落ちていくため、利益が上がらない。そして、中小メーカーはamazonや楽天にショップを出し直接消費者への商品を販売し、メルカリなどは消費者が消費者に直接販売する。そして、大手小売業が、本業ではなく、デベロッパー事業や金融事業、PB商品製造業といった労働集約型ビジネスから資本投下型ビジネスにシフトする。これらをよくみると、中間にあたるビジネスが厳しくなり、ネットの普及により従来のビジネス利益ではビジネスにならない。小売業の構造も、なんだか銀行業界にそっくりだと思いませんか?

銀行業界でみれば、今後おそらく都銀は大きくビジネスの変革を遂げる。信用金庫は人情と信用力で大きく舵を切らなくても生き残る。どこへ舵をきるかを迫られるのは、地銀なのか?と思えます。一方、小売業では、大手はビジネスの舵を切り本業から別業態へシフト、ローカル小売業は地域密着戦略で生き残る。中堅小売業はどう変化するか?どう舵を切るか?が課題といったことが予想できます。

そして、その変化の方向性、舵を切るのにかかせないものは、ITやIoT、5Gといったテクノロジーです。中堅小売業においても今後は、ITやテクノロジー勝負になるでしょう。そして、その変化は、決して今の延長線上(現在の業務をロボットに置き換える等の単純発想)で考えるのではなく、全く新しいサービスや商品、しくみや構造に構想や発想の思考を広げていく必要があると思います。

今回は、「小売業に時代の変化が与える影響」というタイトルで、書かせていただきました。

ビジネスモデルは時代と共に変化し続けます。ほんの20年前は、みなさんの車には必ず一冊の地図が常備されていたと思います。現在常備されている方はあまりおられないでしょうし、地図は売れていません。あれだけ女性が購入していた月刊誌も次々と廃刊となり、ネット配信となっています。これらの現象から推測すると、永遠に続くビジネスモデルというのはないと思います。今後はますます競争が激しくなり、変化が求められることとなります。小売業も製造販売業へ変化と書きましたが、やはり小売業は変化対応業ですね。

 

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最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

2021/09/22