基幹システムパッケージとの歩み方とは?上手な選び方、使い方と最大効果も解説
基幹システムの構築方法には4つの方法あると思っています。
1つ目は、オリジナル開発と言われるオーダーメイドで自社の業務に合わせてゼロから構築していく方法。
2つ目は、パッケージソフトを導入して業務を合わせる方法。
3つ目は、パッケージをベースにカスタマイズをし、自社の業務に足りない部分や合わない部分を追加・変更する方法。
4つ目は、基幹業務システムなど大きなことを言わず汎用ツールでこなす方法。
(小規模の企業は俯瞰すると、4つ目の方法が圧倒的に業務効率も費用対効果も良いケースがありますね)
これらを洋服で例えると…
1.オリジナル開発…完全オーダーメイド
2.既製品…パッケージソフト導入
3.既製品にお直しを入れる…パッケージをベースにカスタマイズ
4.汎用ツール…お兄ちゃんやお姉ちゃんのお古。または、どんなときもジャージ姿(笑)
4は半分冗談ですから流してくださいね(苦笑)
さて、これらの4つの方法には各々メリットデメリット、合う合わないがあります。
一概には言えませんが、以降どんな方法がみなさんの企業に適合するのかを考えながら読んでいただければ幸いです。
基幹システムにはパッケージシステムがやはり有効か?
パッケージシステムを使うメリットとして多くの意見は、安価(低価格導入)や短期間導入をあげるでしょう。
冒頭の例えでもわかるように既製品の洋服であれば、とてもお値打ちに購入できます。
例えば、しまむらやGUに行くと1000円しないようなジャケットすらありますし、買ってからすぐその場で着られますから、安くてすぐに!ですね。
(そういえば、ひっくり返るほど驚いた話があって、先日単身赴任中の私の友人が急遽お通夜に行くことになり、礼服が赴任先なかったから、向かう途中のユニクロで9,900円で買って、そのままお通夜へ行ったという話を聞きました。
昔礼服といえば3~5万円はし、お直しに1週間はかかったものですが・・ものすごい時代になったな~とある意味感動しました。)
しかし、洋服とは違い、基幹業務システムの構築においては、目先の安さや短期間に目を向けてはいけません。
基幹システム構築の本質は、業務改革と生産性の向上、競争力の強化や収益の向上等にあるはずです。
そう考えると一概にパッケージシステムが有効とは言えません。
体力もお金も時間にも余裕があり、かつ改革のプランが自分で作れるまたはプロに依頼でき、それらをかけても明らかに効果や費用対効果が見込めるのであれば、オリジナル開発でも良いと思います。
お金持ちはオーダーメイドで何百万もする洋服や家具も作りますもんね(笑)。確かに着るもの一つで大きな価値もあることもあります。
とはいえ、多くの予算や時間をかけていては、とても費用対効果が出ないというケースはパッケージシステムの利用があきらかに有効です。
そもそも変化の早い今の時代に時間をかけることはナンセンスなので、多くの企業がパッケージを利用するのはそこに意味があります。
そして、パッケージであってもカスタマイズをしてしまうと世の中の変化や法律が変わったとき等に、またカスタマイズをしなければいけないので、時間とコストがかかってしまう・・
よって、完成度の高いパッケージシステムを選び、カスタマイズをせずに使う企業が多くなってきたのもそれらが理由でしょう。
洋服でいえば既製品が合うように体型を維持すれば、毎回無駄なお金をかけずに、ブームが過ぎたら最新の流行のファッションを安く手に入れられますからね!
流行遅れの古い洋服をいつまでも着てるのも悪くはないかもしれませんがね・・(苦笑)
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基幹システムパッケージの上手な選び方
では、そんな効果が見込めるパッケージシステムはどのようなものを選ぶのがよいのでしょうか?
ズバリ言います!
それは、自社の業種・業態に特化した完成度の高いパッケージシステムを選ぶことです。
そんなの当たり前といえば当たり前ですが・・
世の中には汎用性の高い多くの業種・業態に合う的なものもありますが、何でもできるは、極端かもしれないですが、逆に何にもできないと言っているのと同じだと私は思います。
カスタマイズをせずに業務を合わせるということは、ある意味大きな決断と覚悟が必要です。あまりに汎用的なものですと、業務を合わせるのか、システムが合わせるのか、しまいには分からなくなってしまい、本質からずれてそこに執着してしまい、結局効果が上がらないということにもなりかねません。
同じ流通業でも、小売業か卸売業かで業務は全く異なりますし、同じ小売業でも、スーパーマーケットとアパレルでは、管理の仕方も発注の仕方も全く異なるのは当然です。
現在では多くの業種・業態に特化した基幹業務システムがありますので、いろいろ探してみることをお勧めします。
基幹システムパッケージの上手な使い方
業種業態特化の良き基幹システムパッケージが見つかったら、次はどう使うかがポイントとなります。
冒頭にも申し上げたように、自社の業務に合わせてカスタマイズをするという方法もありますが、変化の早い時代に多くのカスタマイズをしてしまうと、パッケージ開発会社が瞬時に世の中の変化に合わせて対応しても、そのリリースのあとからまた自社の業務に合わせてカスタマイズをしなければならないという可能性があります。その行為は時間もコストもかかる二重苦です。
だからと言って、コストメリットだけを求めて単純にパッケージに合わせることをすると、現場はこれまでの自分たちの仕事の仕方を正当化し、使いにくさや、できないことに目が行き、かえって不満やロスが増え、全体でみると生産性が落ちることが懸念されます。
パッケージの上手な使い方は、目先のコストや今の業務に執着せず、生産性を向上させることに必ず本質に置き、パッケージに業務を合わせるといった思い切った業務改革を実施することです。
そして、無駄な作業や重複作業、属人的な偏った業務が無くなることで、会社にもお客様にも、従業員にもメリットや価値があることを周知させて、末端まで浸透させることが重要なポイントとなり、最も上手な使い方であると思います。
基幹システムパッケージで最大の効果を上げる方法
それは、お金を使わず、知恵を使うということです。
高額なツールや機器を多額のお金を使って購入して、結局使いこなせない等たまに見かけますが、これからの時代それは致命傷になりかねません。
なぜなら、そういう自分でものごとを考えない、知恵のない行動をとる人は、ビジネスに関しても使う知恵といえば”安売り”という発想しかしないからです。お金をたくさん使って、安売り・・?そんなことがこれからの時代に成り立つと思いますか?たくさん使うのは絶対にお金ではありません。
商売人は使うのはお金ではなく、頭を使うことだと思っています。頭を使わない労働は今後どんどんシステム(パッケージに合わせ)に移行し、頭を使う労働に人財を投入し、人にしかできない新たなる戦略や戦術の構想、接客や心温まるサービスに良き人財をシフトさせるべきだと確信しています。
真剣にお客様のことを考え、知恵を絞れば、現在のAIのレベルより商売人の方がはるかに上を行けるのは間違いありません。
よって、システムを過去のやり方に合わせてお金を使ってカスタマイズするより、仕事のやり方を完成度の高いパッケージに合わせて変えていく。
そして、その残ったパワーをお客様に安売り以外でどう価値を提供する考えることや知恵に回す。
そうすることが、基幹システムパッケージで最大の効果を上げる方法だと思います。
今回は、「基幹システムパッケージとの上手な歩み方」というテーマで書かせていただきました。
その絶対的方法とは、基幹システムパッケージに振り回されず、そのシステムを上手に賢く利用して、できるだけお金を出さずに、知恵を出す方に回すことです。
一生懸命時間とお金をかけてシステムを構築したり、パッケージをカスタマイズしたところで、変化の早い現代においては、数年後に陳腐化するのは目に見えています。またそのときに多額のコストをかけて再構築をするのでしょうか?
そんな時流や時代に合わせるコストは、当社のようなパッケージ開発会社に任せないともったいないですよね?だから、効果を上げるコツは、パッケージに業務を合わせて、時代に商品や自社のサービスやお客様価値に知恵を絞って合わせる!
株式会社テスクでは、小売業向けの基幹システムパッケージ「CHAINS Z」、卸売業向けの基幹システムパッケージ「GROWBSⅢ」を提供してます。
パッケージを検討されている方は、ぜひお気軽にご相談ください。