基幹システムで検品の作業効率を高める方法とは?~入出荷編~

基幹システムで検品の作業効率を高める方法とは?~入出荷編~

卸売業やメーカーにとって、入出荷の検品は切っても切れない業務です。

それらの多くは人の手を介しての作業で、どうしてもヒューマンエラーが発生してしまいます。

 

連休前やイベント前にはどうしても負荷が大きくなり人手不足や業務効率化への課題感が強くなるのではないでしょうか?

今回はそのような課題解決にどのような策があるか、基幹システムを中心に解説していきたいと思います。

検品の重要性はますます高まっている!

倉庫にモノを入庫、出庫する際には必ず検品が必要となります。

入荷の際には、自社で発注を行い、その発注データまたは仕入先からくる入荷予定データを元に検品し、商品に問題ないかを確かめてから、倉庫へ保管します。

 

出荷の際には得意先から注文を受け、それを配送するために、モノをピッキングし、検品し、トラックなどに積み込んで配送します。

検品はそれらの工程で、商品に誤りがないかを確認する重要な作業です。最近では検品レスといって、小売側では検品を一切行わない、行うとしてもすべてではなく、抜き打ちで一部を検品する、といった企業も増えてきています。

 

これは「出荷精度の絶対信用」が検品レス実現の絶対条件となっている、という意味でもあります。

そのため、卸やメーカー側に求められる納品の精度は以前よりも高まっており、誤納品があれば大きく信用を落とすことになります。逆を言えば、商品を正しく収めるための仕組みがしっかりできていれば、顧客満足度を上げるための大きな武器となります。

 

こうしたことから、いかにして誤配送を減らしていくか、ということが重要になっています。

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基幹システムで検品の作業効率を高める方法とは? 出荷編

まずは「出荷」から考えていきます。

ピッキングするためには出荷指図書(ピッキングリストと呼ばれることも)と言われる帳票を出力しますが、この帳票にもたねまき式やつみとり式など、各企業の規模や考え方によって適当な出力方法が異なりますので、それらに対応する販売管理システムが望ましいでしょう。

 

こうした帳票は基幹システムから出力することが多いですが、例えば基幹システム上に配送ルートを登録することで配送地域ごとに出荷指図書を出力することができます。これによって配送単位にモノを積み込むことにつながり効率的な配送・納品が可能となります。

 

また、システムによっては受注入力ごとに出荷指示書を発行するものもあるようですが、確定のタイミングで一気に出力することで、各作業時間に合わせて利用することが可能となります。

ピッキングや出荷処理にHTを使えばさらに効率化することも可能な上、ヒューマンエラーを防止することができます。

 

近年ではEDIを利用して出荷予定データを得意先へ送る企業も多いですが、その際にもHTを利用すれば、より正確なデータをいち早く送ることができます。

また、先ほどにあげた出荷指図書にバーコードやQRコードを付けたいといったお話もありますので、帳票のレイアウト変更がしやすいほうが、今どきの基幹システムと言えます。

基幹システムで検品の作業効率を高める方法とは? 入荷編

自社が発注した商品を受け入れる際には、きちんと発注通りに商品が届いているか、また届いた商品が不良品ではないかを確認する必要があります。

自社の発注データまたは、仕入先の出荷予定データをもらえることができれば、そのデータを流用して、入荷予定表を出力することができます。

 

入荷予定表を利用することで、正確な入荷が可能となります。

また、賞味期限管理のシステム化も効率化への近道です。3分の1ルールなどもありますが、入荷時に徹底して検品することで賞味期限切れによるロスを削減します。

 

とはいえ、目検していてはヒューマンエラーを防ぎようがありません。

最近のHTにはOCR機能が付いたものも多くありますので、記載された賞味期限をスキャンして管理することも可能になってきました。

その他に検品の作業効率を高める方法

実は、倉庫作業の効率化のためには、さまざまなツールがございます。

・HT

先述したOCR機能の他に、最近ではほとんどスマートフォンのような見た目のものもございます。

スキャナーの精度も高くなっており、例えばビールの王冠のように、光の反射が強いものはスキャナーの精度によっては読み取り不可の場合もありますが、そうした反射に強いHTもございます。

この他に、ハンディプリンターがセットになったものは、例えば配送先で配送員がその場で領収書を発行するような機能も加えることもできます。

 

・デジタルピッキング

棚などに表示される数量や点灯を指標として、作業者がミスなく効率的にピッキングを行うためのツールです。

取扱商品によっては、見た目が酷似している製品が並んでいる場合があります。そうした場合は新人や、日本語が読めない外国人などが慣れずに作業が滞ってしまいます。

デジタルピッキングがあればベテランしかピッキングをすばやく行えないような環境が改善され、ランプや数量のみをみればピッキングができるようになります。

 

・音声ピッキング

その名の通り音声によるピッキング方法です。ヘッドホンなどの端末を身につけ、音声による指示に従ってピッキングを行っていきます。

一つのメリットとしては、作業者の両手が空くことでスムーズな作業ができます。また、帳票レスや動線も効率的に指示することが可能です。

また、ツールを導入するのではなく、倉庫の保管方法を見直すというのも一つの手です。

 

・フリーロケーション

倉庫の管理方法です。固定ロケーションとは異なり、空いているところに商品を入れていく方法です。

倉庫のスペースを有効活用できるのが最大のメリットですが、商品が今どこにあるかを正確にシステムに入れておく必要があるためHTなどのシステム構築が必須となります。

 

・バラ倉庫

得意先の発注単位はさまざまで、ケース単位のものもあれば、商品の最小単位となる「バラ」で発注される場合もあります。

バラ倉庫とは、バラ単位用の倉庫(棚)をあらかじめ用意しておくことで、ピッキングの作業を楽にする方法です。

 

・3PL

こちらは入出荷、在庫管理を第三企業に外部委託することを指します。本社と離れた拠点については自社でなかなか管理が及ばないこともあり、利用している企業も多くお見受けします。

この場合、自社の基幹システムやWMSを利用する場合もあれば、3PL先の企業にもシステムが入っており、それを利用するため、基幹システムとはデータ連携のみする場合もあります。

連携するにしても、連携するデータ種などは企業によってもかなりバラつきがある印象です。

【まとめ】基幹システムで検品の作業効率を高める方法とは?~入出荷編~

3S(整理整頓清掃)や動線の見直しなどはもちろん重要ですが、取引量が多くなればなるほど、入出荷検品などの倉庫業務を効率化するにもシステムは不可欠となっています。

また、毎日かなりの量発行する帳票類も以下に削減していくかというのも最近では重要視されてきています。

 

倉庫業務はさまざまな手法やツールが出てきているものの、根幹となる部分はあまり変わりません。

そのため、基幹システムに求められることは新技術ではなく、そうした新技術に柔軟性高く連携していくことが必要となっていきます。

 

運用や利用ツールが変われば帳票や必要となるデータ項目も変わっていきます。

弊社の基幹システムであるGROWBSⅢは、データの連携性や帳票デザインの変更しやすさなどの特長がございます。

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