今、基幹システムが危ない! ブラックボックス化の大きな落とし穴

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一般的にブラックボックス化とは、内部構造や動作原理をさかのぼって解明できなくなることをいいますが、家電などのような操作の簡便化や情報の流出防止面などを考えれば、けっして悪いことでありません。しかし、こと企業の独自開発した基幹システム等にいたっては、このブラックボックス化が致命傷になりかねません。
基幹システムの内部構造が分からないために、トラブルが発生すれば多大な時間がかかり、本来すべき仕事は全てストップし、トラブル対応に右往左往。システムを拡張しようにも、触れれば何が起こるか分からないため手がつけられない。最新のコンピュータ(高額・高性能)の一部の能力で、昔のまま恐る恐る稼働している例が、世の中で少なくないのです。

なぜ、ブラックボックス化をまねいたのか?

■ 30年もののシステムも・・

基幹システムは当たり前のことをやるだけで、「効果を生まない」 「構築に多額な費用がかかる」 という印象が経営層には強く、ここ20年の厳しい経済環境も手伝って、基幹システムについては再構築ではなく延命措置をとってきたという背景があります。特に2000年問題に対応して以来、基幹システムはそのままという企業は実に多いです。それどころか自社で構築したしくみを継ぎはぎで拡張して現在にいたる30年もののシステムも結構存在します。30年もののワインなら価値がありますが、システムにおいてはどうなんでしょう?

こういったケースは、構築した担当者や熟知した担当者が既に退職してしまったり、他部署にいってしまったりして、現担当者は基幹システムが分からず(内容・言語等)、システム変更やトラブル時には想像を絶する時間とコストを費やしてしまうという、あってはならない現象を起こしています。

ある現担当者は、基幹システムに大きな危機感を持っているようで 「何も起きないことを願うだけ」 という、非常に危ない発言をしていました。

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ブラックボックス化がまねく悲劇とは?

■ ブラックボックス化がまねいた悲劇の例

  • システムの回復に丸1日かかり、発注が止まり品切れ等でお客様にご迷惑をかけた
  • トラブル時、対応方法や現場指示が不適切になり、現場の多くがその対応に右往左往してしまった
  • 運用やトラブル対応に手いっぱいで、業務改革やシステム拡張等の本来の仕事につけない
  • 自動発注等の拡張をしたくても、基幹システムの信頼性がないためシステム拡張できない
  • せっかくの最新のハードウエアを、昔のまま高額な計算集計機としてしか利用できていない
  • システムに振り回され、よく考えれば人件費だけでとてつもないコストをかけていた

■ このことを知らない経営者は・・

ほとんどの経営者の方は、ブラックボックス化がまねいている上記のような悲劇を知りませんし、問題定義もしていません。こんなことが起こっているということを知ったら、改善が大きなメリット(改革進行、販管費の削減)になることは明白なため、経営者はそろって「いち早く見直せ」と言います。

システムは使われるものではなく使うもの

システムとは本来、目的(経営課題や経営目標)を達成するための道具であり手段です。ブラックボックス化してしまった基幹システムは、この本質から大きく外れており、かえって生産性を大きく落とす、成長を止めるものになってしまっている危険すらあります。企業はトラブル対応に多くの社員が右往左往するために人を雇ってるわけではないでしょうし、ましてお客様に価値を生まないことにコストをかける気などさらさらないはずです。

ブラックボックス化したシステムを利用し続けている企業を例えるとすれば、小さな子供が大人用のバットを振り、自分がバットに振り回されて、ボールを打つという本質から大きくかけ離れ、しまいにはケガをして泣いているように見えます。こうなっては本末転倒ですよね。

これまで書いてきたように、多くの企業がブラックボックス化により”システムに使われてしまっている”現状が見受けられます。まずはブラックボックス化されたシステムから基幹システムを開放し、社員が本来の仕事につき、システムに使われるのではなく、”システムを使う”方に回ることが命題と考えます。