基幹システムのリベート管理とは?

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消費財向け販売管理 

リベートとは、仕入割戻(わりもどし)、売上割戻(わりもどし)のことです。もう少し具体的にいうと、メーカーや卸売り業者が流通経路内での協力を得て販売を促進するために、取引業者に対して一定期間に上がってきた売上金を元に支払う割戻金や報奨金のことです。一般的に、製品の販売後、代金が回収されてから、その金額に応じてメーカーから卸売業者や小売業者、あるいは卸売業者から小売業者へ支払われます。卸売業者から見た場合に基幹システムでのリベートは、大きく下記の2つに分かれます。

【リベートの大別】

1 受取リベート(仕入割戻) メーカー(仕入先)との契約に基づいて、一定期間の仕入実績等に応じて貰える手数料となります。特定の得意先へ在庫から出荷した場合も手数料が貰える場合もあります。
2 支払リベート(売上割戻) 得意先との契約に基づいて、一定期間の売上実績に応じて卸売業者が支払う手数料となります。支払リベートでなく売上値引きとして計上する場合もあります。

受取リベートは、メーカー(仕入先)からの販促費として卸売業者が補填として貰うリベートとなります。

また支払リベートは、卸売業者が受取リベートを原資として得意先へ支払うリベートとなります。

特に受取リベートは、メーカー(仕入先)が自社の製品を拡売するためにあの手この手といろいろな契約で提供されるため複雑となり、確実に契約したリベート条件を把握して貰い忘れのない様に管理することが重要となります。

今回は、基幹システムのリベートとして受取リベートをメインに解説致します。

基幹システムのリベートとは

受取リベートとは、メーカー(仕入先)との契約に基づいて、一定期間の仕入実績等に応じてメーカー(仕入先)からの返金や仕入金額の減額のこととなります。

取引の都度、仕入金額から減額される「値引き」と異なり、受取リベートは一定期間後に支払われるという点に特色があり仕入割戻の他、販売奨励金、販売助成金、協賛金など、さまざまな名目で支払われます。

受取リベートは、おおまかに下記の4種類に分類されます。

【受取リベートの種類】

 

リベートの種類

内        容

1

仕入リベート

一定期間の仕入実績に契約で決まった比率で算出するリベート

2

売上リベート

特定の得意先の売上に対して契約で決まった比率で算出するリベート

3

個別商談リベート

メーカーと得意先との商談で決定され、周年とか特別なイベントで発生するリベート

4

達成リベート

契約によって決められた条件を満たした場合に発生するリベート

この後は、上記の受取リベートの4種類毎に管理すべきポイントについて解説致します。

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 基幹システムのリベート 仕入リベートの対応

受取リベートの中での仕入リベートは、仕入した実績に基づいて発生するリベートで、リベートの中では最も発生する頻度の高いリベートになります。

仕入リベートは、仕入商品毎にリベート条件を設定して仕入計上時にリベート額を計算して確定します。

仕入リベート条件の体系は、大きく下記の2つになります。

【仕入リベート条件の体系】

1

基本仕入リベート条件

基本仕入リベート条件は、半永久的に発生するリベート条件となります。

一度設定されるとほぼ変更なく発生する条件として活用します。

2

期間仕入リベート条件

期間仕入リベート条件は、基本リベート条件と異なり一定期間でのリベート条件となります。期間としては、数日間から数か月間の設定となり複数の条件が重なる場合もあります。

仕入リベート条件が発生する例としては、下記の様になります。

期間仕入リベート条件は、上記の様に期間が複数に重なって発生する場合があります。

仕入リベート条件は、倉入仕入と直送仕入で条件設定が違う場合がありますので、分けて管理します。

またリベート条件の内容としては下記のものを設定します。

【仕入リベートの条件内容】

1

単価引き条件

商品1個に付きいくら差し引くかの単価引き条件となります。

2

%引き条件

基本仕入単価に対しての%引き条件となります。

3

現物条件

仕入した商品に対してプラスで現物商品を無償で付ける条件となります。

単価引き及び%引き条件は、それぞれ仕入計上の都度に仕入金額に対して条件からリベート額を計算します。

現物条件の場合は、仕入段階で現物条件通りに商品が添付されているかの確認をする必要があります。

基幹システムのリベート 売上リベートの対応

受取リベートの中での売上リベートは、特定の得意先に対して在庫出荷した商品に対する補填として発生するリベートとなります。

売上リベートは、得意先の商品毎にリベート条件を設定して売上計上時に条件からリベート額を計算します。

売上リベート条件の体系は、大きく下記の2つになります。

【売上リベート条件の体系】

1

基本売上リベート条件

基本売上リベート条件は、半永久的に発生するリベート条件となります。

一度設定されるとほぼ変更なく発生する条件として活用します。

2

期間売上リベート条件

期間売上リベート条件は、基本リベート条件と異なり一定期間でのリベート条件となります。期間としては、数日間から数か月間の設定となり複数の条件が重なった場合もあります。

売上リベート条件も仕入リベート条件と同じように期間が複数に重なって発生する場合があります。

また、売上リベートの条件内容は下記のものを設定します。

【売上リベートの条件内容】

1

単価引き条件

商品1個に付きいくら差し引くかの単価引き条件となります。

2

%引き条件

基本仕入単価に対しての%引き条件となります。

単価引き及び%引き条件は、売上計上の都度に条件よりリベート額を計算します

基幹システムのリベート 個別商談リベートの対応

受取リベートの中での個別商談リベートは、仕入や売上とは連携せずにイベント的に発生するリベートになります。

事前にメーカー及び得意先との商談で決定した条件が確定した場合に発生するリベートで、得意先の周年や特別なイベント等で発生するリベートとなります。

そのため、個別商談リベートは、事前にメーカー及び得意先との契約を確定してイベントが発生した都度に、個別商談リベートの発生額を登録して管理することになります。

イベントが確定して個別商談リベートを登録する項目は、下記の内容となります。

  • 対象メーカー(仕入先)情報
  • 対象得意先情報       
  • イベントの概要・発生日、個別商談契約NO
  • リベート発生内容と発生リベート金額
  • リベートの支払い条件等

個別商談リベートは、イベント発生で確定したリベートを営業担当が登録する運用となります。

そのため、営業担当が毎月当月に発生した個別商談リベートの登録を確実に登録して頂く必要があります。

月を跨いだ翌月での登録や登録を忘れさせないために、個別商談での契約書を正しく管理して登録忘れの無い様に運用を徹底した頂くことが重要となります。

基幹システムのリベート 達成リベートの対応

受取リベートの中での達成リベートは、メーカー(仕入先)から提示された条件を満たした場合に支払わられるリベートとなります。

メーカーから提示される達成リベート条件は、いろいろな場合がありますが大きく下記の2つに分かれます。

 

【達成リベート条件の体系】

1

仕入達成リベート条件

仕入達成条件は、一定期間の間に指定された商品の合計仕入実績が設定した目標を達成した場合に支払わられるリベートとなります。

2

売上達成リベート条件

売上達成条件は、一定期間の間に特定の得意先又は特定得意先業種や全得意先の売上実績が設定した目標を達成した場合に支払わられるリベートとなります。

また、達成リベート条件は、下記の項目が条件対象となります。

【達成リベート条件内容】

1

数量条件

数量条件は、一定期間の間に指定された商品の合計数量(仕入数又は売上数)を達成目標とする場合です。段階的な目標が設定される場合もあります。

2

金額条件

金額条件は、一定期間の間に指定された商品の合計金額(仕入金額又は売上に対する仕入金額)を達成目標とする場合です。段階的な目標が設定される場合もあります。

また上記の達成リベート条件には、段階的な目標が設定される場合があります。

【段階的な達成リベートの条件例】

  • 第1条件  3月間で数量100ケース達成の場合、達成リベート10万円 
  • 第2条件  3月間で数量200ケース達成の場合、達成リベート15万円
  • 第3条件  3月間で数量300ケース達成の場合、達成リベート20万円

達成リベートは、ある特定の期間内で提示された条件を達成した場合に支払わられるリベートとなりますので、達成リベート管理はリベートの目標条件に対する進捗管理がメインとなります。

達成リベート条件に対する進捗を管理しながら、達成するための対策や方針を決めて対応することが重要となります。

また達成出来そうな条件の場合は、進捗管理を確実に行い達成して漏れなくリベートを確保する事が大きなメリットになります。

基幹システムのリベート リベートの請求・回収管理の対応

今までご説明した内容は、受取リベートの各種条件をマスタ管理して仕入及び売上処理と連携して、リベートを自動で作成する方法。また、個別商談リベートに関しては、発生したリベートを登録して、リベートの実績を計上する方法。そして達成リベートに関しては、達成リベート条件を登録して進捗管理して達成した分のリベートを管理する方法についてご説明致しました。

自社でリベートに関する各種条件を整備してリベート発生を管理しても、実際に支払側のメーカーとの整合性が取れていませんと、意味の無いものになってしまいます。

そのため、自社で発生させたリベート実績をメーカー側へ未収リベート請求として提示して確認する必要があります。

また、その請求に対する入金を登録して回収残高管理する必要もあります。

リベートの回収は、通常の請求処理とは違ってリベートの支払いタイミングは、各メーカーにより千差万別で通常の請求処理の様に請求後の何月後に支払をしてもらうわけではありません。

メーカー(仕入先)毎に回収タイミングを管理して回収予定管理と残高管理する必要があります。

回収情報もメーカー(仕入先)との契約で決まりますのでこの点も加味してマスタ管理していただければと思います。

受取リベート管理は、未収リベートがいくらあるのかだけでなく回収までして完結となります。

リベート管理は、リベート管理のシステムがあれば簡単に運用できるものではなく複雑で煩雑な作業となりますので、リベート管理を担当される方はしっかり確実に運用して頂きたいと思います。

基幹システムのリベート リベート情報の活用

メーカーから補填されるリベートの各種条件をマスタ化し業務処理と連携させて自動でリベートを発生させたり、また発生したリベートをメーカーへ請求し回収管理するまでが、本来のリベート管理システムの機能となります。

しかしながら、折角リベートの発生を管理しているなら、その発生したリベートを活用して社内の粗利管理にも活用して頂く事をお勧めいたします。

基幹システムの粗利は、得意先や営業担当毎に算出して管理する重要な指標となります。

リベートを含めて粗利管理することにより、より一層粗利管理の精度が向上します。

粗利管理にリベートを含めて管理する方法は、下記の対応となります。

【粗利管理へのリベート活用方法】

 

種類

リベート内容

粗利への対応内容

1

 

 

 

 

 

受取リベート

仕入リベート

仕入リベートを含めて粗利評価単価を算出して売上原価とする。

2

売上リベート

粗利のプラス項目として売上リベートを粗利に加算する。

3

個別商談リベート

粗利のプラス項目として個別商談リベートを粗利に加算する。

4

達成リベート

得意先毎に分割できないので粗利管理には、含めない対応とする。

5

支払リベート

支払リベート

粗利のマイナス項目として支払リベートを粗利から減算する。

上記の様に、受取リベートの4種類と、支払リベートを粗利管理へ含めて対応することで、より得意先や担当者毎の粗利の管理精度が向上します。

具体的な粗利管理のリベートを含めたご説明は、別ブログ「基幹システム 粗利管理精度の向上を目指して」のブログにてご説明を記載していますので、そちらをご参照ください。

まとめ

いままでご説明したリベート管理の内容は、ご理解頂けましたでしょうか。

リベート管理は、各メーカーが商品を拡売するための販促として、いろいろな条件で提示されます。提示される名目としても、仕入割戻、販売奨励金、販売助成金、協賛金、または達成リベートなどなどいろいろあります。

そのため、提示された条件を一元的に管理して、リベートの各種条件マスタに整理して対応するところが、一番大変であるかと思います。

また条件提示が過去に遡って設定されていたり、提示後に条件内容が変更される場合もしばしば発生します。リベートを管理する側にとっては、煩雑で非常に労力がいる作業となり大変です。

近年、リベートの管理には、それ相応のコストが必要になるため、リベートを排除する動きも一部の業界では出てきていると言われています。ただ、現状としては、リベートの占める割合はそんなに小さくありません、メーカーからのリベートを漏れなく管理して回収することのメリットは大きいと思います。

今回ご説明した内容をご活用頂き、貴社の今後のご発展の一助なればと思います。

最後になりますが、株式会社テスクは、創業以来、流通業に特化し、消費財向け販売管理システムの導入支援・運用支援に関する豊富な実績と経験によって蓄積された十分なノウハウを持っています。

今回ご紹介したリベートに関しても過去に複数のプロジェクトで開発・導入させて頂きました実績がございます。

また、これらのノウハウを集結した消費財向け販売管理パッケージ『GROWBSⅢ』では、今回ご紹介したリベート管理をオプション機能としてご提供させて頂く予定としております。

もしご興味がございましたら、ダウンロード資料をご参照ください。

2021/02/19