基幹システムをWebシステムにするとどんな違いがあるの?

基幹システムをWebシステムにするとどんな違いがあるの?

Webシステムとはブラウザのみで動作すると言われるシステムです。YahooやGoogelなどの検索エンジンもWebシステムです。

 

基幹システムはWebシステムやクライアントサーバシステムなど様々な提供方法があり、それぞれのメリット・デメリットも大きく異なります。

今回はクライアントサーバーシステムとWebシステムの違いについて解説をします。

Webシステムとは?クライアントサーバシステムとの違いは?

Webシステムをご理解頂くために現在よくあるシステムの提供形態2つをご紹介します。

①Webシステム

②クライアントサーバシステム(リッチクライアントシステム)

具体例とともにそれぞれの特徴をご説明します。

①Webシステム

データはサーバー(親機)が持っていて、Webブラウザだけあればサーバのデータが参照できるシステムの総称です。(httpやhttps://からはじまるアドレスを入れて利用するものは全てWEBシステムです)

Webブラウザだけで利用できる検索サイト、ECサイト、最近は企業のイントラネットだけで使うソフトなどもありますね。

 

【メリット】

Webブラウザだけで利用が出来る点です。大概のPCやスマホにはブラウザが元々インストールされているので新たにアプリケーションをインストールせずに利用できるのでPC個々の環境にほとんど依存せず利用できます。

 

【デメリット】

操作性にやや難があります。ENTERキーで次のカーソルに進まない、Fキーが使えない、マウスやカーソル操作が必要になる、などが代表な例です。

もしもEXCELでENTERキーが使えず、毎度マウスで操作することを想像してみてください。効率最悪ですよね。また次にご紹介するクライアントサーバシステムと比べれば小さな制限ですがマイクロソフトのEdgeでは動くけど、AppleのSafariでは利用出来ないなんて仕組みも存在します。

 

少し前まではWebシステムならシステム刷新をせずに永遠に使っていけるような雰囲気もありましたが、実はブラウザもOSに依存しており永遠に使い続けられるようなものではないことが浸透してきました。PCやスマホでインターネットを見るだけであればブラウザをバージョンアップしたり、ブラウザを変更すれば見続けられますが、販売管理システムや銀行のオンラインバンキングではそうはいきません。

最近ではマイクロソフトのIE(InternetExplorer)がサポート終了になるとちょっとした騒ぎになっていますね。それにしても複数世代のOSをまたがって動作するWebブラウザが多いので、クライアントサーバシステムに比べると寿命は長いような気がします。

②クライアントサーバシステム(リッチクライアントシステム)

サーバー(親機)があり、利用者がPCやスマホ(子機・クライアント)に「特定のソフト」をインストールすれば動作しますが、「特定のソフト」がインストールされていなければ動作しません。

 

【メリット】

Webシステムではデメリットとして挙げた操作性が格段に良くなる点です。

「特定のソフト」の作りにもよりますが、基幹業務システムであれば大概はENTERキーでカーソル移動ができ、ファンクションキーもショートカットとして利用できます。

またWebブラウザを利用するよりはある意味セキュリティが高いとも言えます。「特定のソフト」が何かわからなければ何を設定しようが使いようがないからです。

 

【デメリット】

「特定のソフト」のインストールがとても難解なことがあります。素人では無理でベンダーにお金を払ってインストールしてもらうということになるので、利用台数が多いとその分お金がかかります。故障やPCの入替の都度またそのお金がかかります。

また実は少しでもカスタマイズやバージョンアップをするとサーバのソフトだけでなく、クライアント側のソフトもインストールのし直しや設定変更が必要になることです。1台2台ならまだよいですが、全国に100台、1000台分散していたら?ぞっとしますね。

ちょっとしたシステム変更のために入念にスケジュール調整し、インストールする人員を手配しその人件費も利用している台数分発生するわけです。目まぐるしく経営方針が変わる企業にとっては致命的です。

 

その難点を解決するリッチクライアントという仕組みがあります。「特定のソフト」を最初にインストールすることは必要ですが、その後は毎回クライアントがサーバに問い合わせし、必要なプログラムがあれば勝手にダウンロードしてインストールしてくれる仕組みです。

これは「特定のソフト」そのものがリッチクライアント思想で開発する必要があり途中で変更できるものではありません。

オフコンやWebシステムは広い意味ではリッチクライアントのようなものですので、クライアントサーバシステムを利用している方にしかわからない悩みですね。

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基幹システムがWebシステムになるとマルチブラウザになるのか?

Webシステムとクライアントサーバシステムの差はご理解頂けたと思います。ここからWebシステムの特徴についてもう少し掘り下げていきます。Webシステムとはいえブラウザにより制限があるのは先ほどご説明しました。マイクロソフトのEdgeで利用できるWebシステムが、AppleのSafriで動くとは限らないことです。でも少し知っている方なら思いつくはずです。

「WindowsにSafariインストールできるよね?MACにEdgeインストールできるよね。。インストールできるんだから動くんじゃないの?」「スマホにもSafari、Edgeインストールできるよね?動くんじゃないの?」 

 

正解は

「動くかもしれないし動かないかもしれない、今日は動いたとしても明日はわからない」

です。

Webブラウザですから推奨外でも動いてもおかしくない気はしますし、実際結構動きます。登録すらもできてしまったケースもありますが、登録だけできないなんてケースもありますし、全く動かないなんてことも実際はあります。昨日まで動いていたWebシステムが何かのアップグレードでいきなり動かなくなったりもするわけです。

 

よって、基幹システムを選ぶ際にブラウザを固定せずに使いたいと考える際には、どのブラウザを推奨しているかという点も気にしていただければと思います。もちろん、複数のブラウザに対応している基幹システムも多くございます。

業務システムをWeb化するとどんな違いがあるの?まとめ

結局のところOSとブラウザのバージョンに依存するという点ではWebシステムもクラアントサーバシステムも変わりません。

それでもWebシステムは複数のOSバージョンにまたがって動作することが多いのでクラアントサーバシステムよりは寿命が長くなっています。そしてWebシステムの弱点である操作性を補完するためリッチクライアントの組み合わせの仕組みも増えてきています。

EDI環境が増えている昨今ですが基幹システムを利用するのであればどうしても伝票入力がゼロという訳にはいかず、どうしても最低限の手入力が存在します。

 

最後に少しだけ宣伝させて頂きます。テスクがご提供する販売管理は小売業向け「CHAINS」卸メーカー向け「GROWBS」もWebシステムとリッチクライアントを組み合わせて操作感をよくする工夫をしています。

全員がリッチクライアントをインストールする必要もないですし、必要な方だけが必要に応じてインストールする仕組みです。プライベートクラウド環境の中でのみ稼働させるためセキュリティも問題無く、ID数によらず利用頂ける仕組みはクライアントサーバシステムをご利用のお客様にとっては魅力的に感じられるようです。

もしご興味がありましたら是非ともお問い合わせください。