製品企画開発力、市場シェアの拡大をはかっていかなければならない・・

食品製造業でこれからも取り組んでいかなければならない重要なテーマは、

”製品の企画開発力強化”と”マーケテイング力強化”ではないでしょうか。

ロスの削減に代表されるコスト削減も重要なテーマですが、企業として成長していくためには、売上の向上策であるこの2つのテーマです。

消費者に支持される良い製品を開発して、市場のシェアを拡大する。こう考えている企業は多いと思います。

ところが、昨今この企画開発力やマーケティング力が低下していると言われています。

現状の成熟市場では、消費者のニーズを適確につかんで商品を企画開発をしなければ、消費者には決して支持されません。

しかし、多くの食品製造業者さんは販売を卸売業に頼っており、今最も重要な消費者の声がとれていないのです。

 

これには、いくつかの原因があります。

日本の流通構造を考えますと当然といえば当然ですが、消費者の生の声を聞こうとすれば、消費者に近い小売業の生の声を聞く事がとても重要です。

しかし、商習慣上というか道徳心というか、直接小売業を訪問したり、卸売業に同行したりという事は、販売方針に反する営業活動を製造元が勝手に行うことや、「中抜き」で製造元と小売業が直接取引きをする事を懸念しているため、あまり好ましく思っていない卸売業者も少なくなありません。

しかし、いつまでも卸売業に遠慮をして、消費者ニーズ把握を怠っていると製品企画開発力がますます低下し、自らの首をしめることになりかねません。

 

この問題解決で成功した例が・・

インターネットでの小売業POSデータの共有です。

 

小売業のPOSデータは、いわば生きた消費者の生の声にとても近いです。

自社の製品の売れ行き動向や売れ筋プライスゾーンなどを把握できるため、製品の企画開発にはとても有効ですし、ライバル企業の商品の動向も把握できるという、喉から手がでるほど欲しい情報ではないでしょうか。

 

大手の小売業では、POSデータの公開は実施しているところが多いかと思います。

まずは、その小売業のPOSデータを入手し、消費者ニーズをつかむというところがこの課題解決のスタートかと思います。

そして、消費者ニーズをふまえて卸売業へ製品提案や、販促提案を実施すれば、卸売業との信頼関係も増し、自社製品を優先的に販売していただけ、シェアも拡大するのではないでしょうか。